こんにちは。守口市会議員団です。
[2014.3.17] -[インフォメーション]
12月10日、建設文教委員会が開催され、日本共産党市議団から、まさき求議員が委員として出席し各議案を審議しました。
下水道条例「改正」議案は、これまで下水道料金に5%と明記して消費税を加算するとしていましたが、「改正」条例では、消費税の税率がどのように変更されても、増税されても自動的に事務的に対応すると言うものです。
まさき議員は「地方自治体というのは、市民の暮らしや生活実態を把握し、政治的に解決しなければならないことがある。この『改正』条例では、議会の議決を得ることなく、市長部局の考えだけで消費税増税を市民に負担させることになる」と、厳しく指摘しました。
一般会計からの精算金で消費税増税は補填できる
また、平成17年3月の建設水道委員会で、平成17年当初予算編成時点で8億円の繰入不足があることを明らかにし、平成18年度から25年度まで、毎年1億円ずつ清算していくことを約束しました。しかし、一般会計の財政危機で、約束を果たすことができませんでした。
平成平成20年2月26日の建設文教委員会で当時の吉田副市長が西口勇市長と競技をしたうえで「この1億円の8年分8億円ということで、ちょっといろいろと下水道部とも話はさせていただきました。確かに、8億円がまだ入ってございません。したがいまして、先ほど担当が申し上げましたように、黒字になる23年度からその1億円ずつを返していくということの協議をいたしたわけでございますが、そういったことでひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 」と、答弁しました。ところが、西口市長の後継者を自称する西端市長は、この約束を反故にし、この間一円の繰入れ、返還を行っていなかったのです。
まさき議員は「清算が予定どおり実行されていれば下水道料金の引き下げも可能であった。少なくとも消費税増税の補填も可能であったはずだ。一般会計の責任は反故にして、市民にだけ消費税増税の負担を押し付けるのはあまりにも不公平だ」と、厳しく批判し条例「改正」に反対しました。
水道条例の「改正」案は、
「第一は、水道料金等の消費税相当額分について、今後消費税及び地方消費税の税率引き上げがあっても議会の議決を必要としない条文に改める。第2は、水道の使用量を計量する水道メーターとして、特定子メーターを加える。」と言うものです。
消費税法の規定により、水道企業は、市民から集めた消費税全額を税務署に納付せず、水道局が工事費等と一緒に業者等に支払った消費税相当額を控除し、残額を納税しています。
まさき議員は、「少なくとも当該年度に水道料金には直接影響のない建設事業における消費税相当額を控除、すなわち資本的収支の赤字額を市民の消費税で補填している、また、資本費収入の一般会計の負担金には消費税が会計上明確ではなく、市民には消費税の負担を押し付けながら、一般会計には消費税の負担がないのはいかにも不公平だ」と、厳しく指摘しました。
校務員の民間委託は、
経費削減どころか経常経費の増
一般会計補正予算の審議では、小・中学校の学校校務員の民間委託についての議論が集中しました。
現在学校校務員は31名の正規職員と6名の臨時職員(アルバイト)がその職についています。全員が退職するわけでもないのに、突然小学校18校(来年度からは17校)、中学校9校の校務員の仕事を民間業者に委託するというのです。それも今年の3月から。
まさき議員は「市長は今年度の施政方針で、やるとしたのは保育所給食と、ごみ収集の民間委託であり学校校務員ははいっていなかった。あまりにも拙速ではないか」と市長の姿勢について質しました。市長は「改革ビジョンに書いてあることはスピード感を持って年度途中でもやる」と、十分な準備よりも拙速でもスピードを重視する姿勢を明らかにしました。
まさき議員さらに「たとえ職種変更して校務員から他の部署へ異動しても市役所全体の人件費は減らない、校務員を民間委託すればその上に物件費と言う費用が加算される。つまり、経常支出が増額されると言うことであり、経常収支比率は悪化すると言うことではないか」と、追及。
西端市長は「確かにダブルコストである。しかし、将来人件費が減る」と、支出が増えることは認めながらも将来効果が出ると言い訳しました。
「将来とはいつのことか。現在の校務員全員が退職する十数年後にならなければ効果は出ないのでないか」と、まさき議員は重ねて追及。
西端市長は「(人件費の削減は)臨時職員でもできる」と、暴言。
まさき議員は「臨時職員と言っても一人ひとり顔もあれば生活も人生もある。そのことをよく考えるべきだ」と厳しく批判しました。
臨時職員の人件費はあくまでも臨時費用であり経常経費として使える費用ではありませんから、経常収支比率には反映されません。
校務員の民間委託、現在のやり方は偽装請負の疑い
まさき議員はまた、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(いわゆる37号告示)」に於いて、請負とは「単に肉体的な労働力を提供するものではないこと」と、規定されていることを取り上げ、校務員の委託予算は人件費のみで積算されており物件費や需用費、原材料費は計上されておらず、まさに労働力のみの予算となっており、これでは請負契約とは名ばかり、実態は労働者派遣で、偽装請負の疑いがあると指摘しました。
他の会派からも、財政効果や費用対効果、偽装請負の疑問、人員配置の不透明さなどが指摘され補正予算のうち、校務員の民間委託の部分について予算の凍結を委員会として市長に申し入れを行いました。
10日は結論が出ず、13日に再度委員会を開催することを決定しその日は散会しました。
13日に再び開催された委員会では、理事者は、10日には1億6千3百万円の財政効果かがあるとしていましたが一転して6千3百万円の財政効果と1億円を減額しました。さらに、市長与党会派の新政会の議員から、偽装請負の疑いはない、適法だときちんと説明せよとの応援質問を受けながらも、教育委員会は「労働局とよく相談しながら違法性がないように努めて行く」としか答弁できず、違法性がないと明言できませんでした。また、委託すれば各学校2人体制になるにもかかわらず、一人配置の補完として誕生した環境整備班を残し5人配置し、幼稚園五園に5人を配置することで事務職に転任を希望しない10人を処遇するとしましたが、幼稚園は、審議会でそのあり方が議論されており、配置された5人が退職するまで存立すると言う担保はありません。当面の配置だけで後は知らないと言う詐欺的な人員配置なのです。
市長提案に何でも賛成では議会の権能を貶める
民間委託の問題点が明らかになり、解決の方途も示されないので、福西委員、立住委員、小鍛冶委員、木村委員、真崎委員の5名から民間委託関連予算を削除する修正案が出され、総務市民委員会との合同審査を経て建設文教委員会で賛成多数で修正案が可決されました。
新政会の竹内委員は、理事者の違法性がないようこれから努力するとの答弁で了とし、財政効果についても説明されているとして市長提案の原案に賛成、修正案に反対しました。
理事者の答弁を鵜呑みにし、疑問点も質さず、問題点も指摘せず、ただ市長の提案に何でも賛成するのであればチェック機構としての議会の権能を放棄したことになります。二元代表制の意味がわかっているのでしょうか。なんでも賛成の議員は議会の権能を自ら貶めるものです。