こんにちは。守口市会議員団です。
[2012.1.25] -[議会報告]
西端市長は「歳入に見合った適切な歳出を計る」という所信を貫くことができるのか?~平成24年度予算は歳入確保ができるのかが問われています!
西端市長が就任して初めての当初予算の編成が山場を迎えています。
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西端市長は、就任直後の所信表明演説で「未利用地の売却が計画通りに進まず、3年連続した退職手当債の発行や基金からの繰り替え運用などにより財源確保を行ったものであります。また、国保会計におきましても約22億円の赤字を抱えており、未だ安定した財政運営には程遠い状況でございます。」と、守口市の財政の現状を分析し、
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「財政再建への道程は、市税や国民健康保険料の徴収率の向上を図ることはもとより、社会経済情勢の変化を敏感に感じ取り、時期を逸することなく、使用料や手数料の見直しを行うなど歳入増への取組みに努めることも重要ではありますが、同時に、徹底して無駄を省き、歳入に見合った適切な歳出を計るという当然の財政規律の確立を目指すことが肝要」であるとしました。 . また、もりぐち改革ビジョン(案)で、平成24年度の収支の推計を掲載しており、ビジョン(案)を実行しなければ12億3千万円の大赤字が生じるが、実行すれば7億9千万円の黒字になるとしています。 . 市長は4つのことを述べています。①市税や国保の徴収率の向上を図る。②退手債は発行しない。③徹底して無駄を省く。④歳入の範囲内で予算を組む と、言うことです。
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歳入の範囲で予算を組むわけですから、当然、当初予算には土地の売却益を歳入として計上するわけにはいきません。さらに、西端市長自らも、与党の「新政会」も否定している退手債も発行するわけにもいきません。
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それでいながら、5億2千万円という公共事業(学校校舎の耐震改修や耐震診断、空調設備設置)の一般財源負担は歳出に計上しなければ改革ビジョン(案)そのものの出発から否定されてしまいます。さらには、基金から繰り替え運用もけしからんとしていますから、改革ビジョン(案)に従って、庁舎建設基金にも6億3千万円返済していかなければなりません。
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つまり、平成24年度予算では、歳入の範囲内で予算を組むとしながら、普通建設事業5億2千万円と基金に繰り入れ6億3千万円の合計11億5千万円は歳入がどうであれ歳出として決定されているのです。 . 西端市長は、自らの所信表明と、改革ビジョン(案)が実は全く矛盾したものであり、自分の予算編成に自らので自らの手足を縛ってしまったことを思い知らなければなりません。
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これまでの予算編成では思いもしなかった11億5千万円の支出を支える歳入はどのようにするのか? . また、ただでさえ大阪府がこれまで進めてきた地方分権の名による市町村への事務の丸投げによって財源のない(あるいは途中で打ち切られた)事務や施策の増加によって歳出が積み上げられてきている中で、どこの自治体でも予想以上に財政負担が増加しています。当然守口市も他市以上に財政負担が重くのしかかっているのは間違いありません。
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その財政負担もどの財源で賄うかということも知恵と力のいる仕事であり、その解決にも努力が要ります。
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あれやこれやと財政負担は重くのしかかっているにもかかわらず、歳入にも、歳出にも自ら手足を縛ってしまって、いったい西端市長はどのように当初予算を編成するのでしょう。
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まさか、所信表明や自らのこれまでの主張を覆すようなことはないでしょうが、市民の監視が必要です。