こんにちは。守口市会議員団です。
[2011.10.21] -[インフォメーション]
平成16年から22年まで、生活保護費は急激に増えています。しかし、本来生活保護は国の制度として国が全責任を負うことが求められています。その意味で、生活保護費の4分の3は国庫負担金として国が直接責任を負っています。しかし残る4分の1は一般財源と称して地方交付税に算入しているとしています。
守口市の保護費の推移と国庫負担金、地方交付税の推移はどのようになっているでしょうか。
年度 |
生活保護費総額 (百万円) |
国庫負担金 (百万円) |
その他 (百万円) |
一般会計 負担金(百万円) |
地方交付税 算入額(百万円) |
16年 |
6,957 |
5,205 | 175 | 1,577 | 1,916 |
17年 |
7,734 |
5,800 |
199 |
1,735 |
2,065 |
18年 |
7,738 |
5,792 |
199 |
1,748 |
2,077 |
19年 |
7,730 |
5,722 |
212 |
1,796 |
2,076 |
20年 |
8,097 |
6,035 |
188 |
1,874 |
2,077 |
21年 |
8,603 |
6,443 |
221 |
1,939 |
2,297 |
22年 |
9,115 |
6,652 |
200 |
2,266 |
2,329 |
生活保護費で守口市が負担した額は一般会計負担金の項目だけです。そして、地方交付税に算入されている金額はそれを超えています。 これは、標準が80世帯の非保護世帯に対して1人のケースワーカーを配置することとしていますが、守口市では約103世帯に1人という配置を行っているために実際に支出する人件費が少ないために、交付税算入額の方が多くなります。
国は、以上の理由から、生活保護費にかかる経費は全額手当てしているとしていますが、4分の1負担額の交付税措置が曲者なのです。交付税は基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いた残りを交付します。需要額が多くなっても、収入額が増えれば交付税は維持もしくは減少します。また、その他の需要額の単位費用や補正係数がいつの間にか削減されていることが少なくありませんから、その時その時の交付税額総額と地方財政計画によって左右されるといっても過言ではありません。
いずれにしても、生活保護費の増高によって財政が厳しくなるかといえば、理論数値上は全額国が負担していることになりますので因果関係がないともいえますが、逆に全く影響がないということも現実の問題としては一概には言えないということです。