こんにちは。守口市会議員団です。
[2011.9.23] -[インフォメーション]
守口市議会9月定例会が始まりました。
西端市長にとって初めての議会です。
市長選挙で西端市長を応援した3人の市議から議員定数を22人から15人へと削減、議員の月額報酬を3割カットする条例案が提案されました。
市税収入の減と、生活保護費の増嵩で守口市の財政が大変だ、小中学校の耐震改修も全国で最低だから一刻も早く工事を完了させ安全安心の校舎にするために財源をねん出しなければ、というのが理由です。
市民の井戸端会議なら黙認できますが、地方行政の専門家である市会議員の言葉なら見逃せません。人口に膾炙しやすい議論ですが、大きな間違いがあります。
まず第一に、市税収入が減少すると地方交付税が連動して増額になります。生活保護費の4分の3は国の負担金でまかなわれますし、残りの4分の1は地方交付税に算入されます。守口市では生活保護80世帯に一人のケースワーカーを配置していませんが、交付税の計算では80人に一人で算入されますからケースワーカーの人件費は、計算よりも多めに守口市に入っています。理論上は何のマイナスにもならないのです。したがって、市税収入の減と生活保護費の増嵩で財政が大変というのは誤りです。地方財政を少しかじった者ならだれでも知っていることです。
第二に、守口市の学校校舎は69棟の耐震改修が必要です。西端市長とそれを応援する市会議員は国の金に頼らないと言っているから財源のねん出が必要になります。
耐震改修には順序があります。耐震診断をして、耐震設計、実施設計を経て耐震改修工事となります。耐震診断と設計が約八百万円、耐震工事が約一億円かかります。しかし、国の補助金や学校施設整備債などで1棟当たり守口市の財源は千万円から千五百万円あれば十分なのです。お金の問題ではなく、現実には児童生徒の学習を行いながら工事にかからなければならないところに悩みがあるのです。
このように、地方行政のプロとしての市会議員としては的外れの議論で、民意を反映する市会議員の定数を削減するというのは、ありもしない財政危機を理由にして市長を監視しチェックする議会の権能の低下を画策し、ひいては議会制民主主義を否定するものにほかなりません。
市民目線と市民と同じ意識が市会議員には必要ですが、市長与党の議員のように知識まで素人では地方行政の専門家としては失格です。市会議員は当選した時から市会議員です。新人だからという甘えは許されないのがプロの世界なのです。これは一般の社会でも同じことで、多くの市民がそれぞれの生活の中でそれぞれのプロとして、苦労しながら頑張っているのです。