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  • こんにちは。守口市会議員団です。

    公明 雇用より給付金 「実績づくり」に熱中(「新守口」№1813号 2009.1.18)

    [2010.11.12] -[新守口]

     本格論戦が始まった通常国会では、年の瀬から深刻化した大企業による大量解雇の問題とともに、政府・与党が第二次補正予算案の“目玉”とする2兆円の定額給付金の行方が焦点となっています。  十三日にも補正予算案と関連法案の衆院通過を狙う政府・与党のなかでも、とりわけ給付金に異常な執念を見せているのが、その実施をまっ先に唱えた公明党です。
     国会では、北側一雄幹事長が八日の衆院予算委員会で取り上げたのをはじめ、あらゆる機会をとらえて給付金の早期実施を主張。機関紙・公明新聞でも連日、「一部野党は『中低所得層でも貯蓄に回る』『バラマキ』などと吹聴していますが、これは家計をやり繰りして懸命に生きている国民の生活現場を知らない暴言」「定額給付金が支給されれば、そのほとんどが時を待たずに消費に回ることは間違いありません」(二〇〇八年十二月二十九日付)などと、その経済効果を大宣伝しています。
    大半が反対
     しかし、給付金の経済効果を批判しているのは「一部野党」にとどまりません。NHKの世論調査(昨年十二月八日)では、景気回復に「大いに効果がある」と答えたのはわずか1%で、「効果はない」が八割。大半のマスメディアも反対を表明しています。
     「ほとんどが消費に回る」というのも違います。与謝野馨経済財政相でさえ七日の参院本会議で、公明党の風間昶議員から、2兆円の給付金のうち何割が新たな消費に回るのかを質問され、「おおむね四割程度」と答えているのです。
     あきれるのは、公明党が、家計の貯蓄率が過去最低に落ち込んでいることを、給付金が消費に回るという言い分の根拠にしていることです。
     貯蓄率が落ちているのは、自公政権が進めた「構造改革」によって、非正規雇用が拡大したのに加え、庶民増税と社会保障切り捨てによる国民負担が重くのしかかり、虎の子の貯蓄まで取り崩さなければ生活できなくなったためです。公明党が「国民生活を守る」というなら、まず雇用の安定と負担増の撤回こそ主張すべきです。
     貯蓄についても、給付金の分だけ取り崩しが減ることはあっても、新たな消費に回るとは考えないでしょう。
    財界を代弁
     しかも、給付金は住民票がなければ受給できません。公明党は、国会議員も給付金を受け取って消費するよう主張していますが、「派遣切り」「期間工切り」によって仕事とともに住まいも失った、いま最も支援を必要としている人たちは、受け取ることさえできないのです。
     公明党は、給付金に執着する一方で、労働者派遣法を改正する問題では、「いま規制を強化すれば派遣労働者がさらに失業する恐れがある」「景気回復の逆に足かせになる」(福島豊議員、八日の衆院予算委員会)などと財界の代弁者の役を買って出ています。
     いまや誰の目にも明らかになった、雇用危機の根底にある一九九九年の派遣労働の原則自由化、二〇〇四年の製造業への解禁の過ちを認めようとしていないのです。
     さらに、政府・与党は一一年の消費税増税を明言しています。自らの失政によって雇用危機を生み出しておきながら、給付金にばかり熱中する公明党の姿勢は、党利党略の「実績づくり」にしか興味がない同党の姿を象徴しています。