こんにちは。守口市会議員団です。
[2009.2.24] -[新守口]
「払いたくても保険料が高くて払えない」と、悲鳴が上がっている国民健康保険の問題がクローズアップされています。国民健康保険制度は、国民皆保険の制度、社会保障の一環として発足しました。
ところが、政府は発足してからまもなく、少しずつ国の責任を後退して来ましたが、1984年には国庫負担金を45%から38.5パーセントへの大幅削減という暴挙を行いました。これにより多くの自治体で保険料が大幅引き上げとなり、国民に多くの負担が押しつけられることになりました。自民・公明政権はそれにあきたらず、小泉内閣のときに三位一体の改革と称して、保健基盤安定制度の国負担を全廃し、都道府県に肩代わりさせ、同時に財政安定化支援事業も都道府県負担としました。自民・公明政権はさらに、市町村への財政調整交付金さえも削減しようとしています。今でも、滞納者の多い市町村へはペナルティとして収納率に応じた削減を行っています。
守口市では、表-1にあるように収納率は85.88%ですから調整交付金は9%、毎年1億5千万円あまりが減額されています。高額な保険料で、払いたくても払えないという実態がある中で、守口市の保険課は収納率を上げるために市民の生活実態に配慮しながらも勤務時間外や休日訪問、電話催促や納付相談など、努力しています。その結果、資格証明書の発行を極力抑えながら分割納付や減免制度などを利用して、2003年度から5年間で、現年度1.35ポイント収納率を上昇させました。さらに、滞納分も含めて全被保険者に対する収納率は4.38ポイント引き上げています。
ペナルティーによる交付金削減をやめ、市町村への財政援助を強化することが求められているにもかかわらず自民・公明政権は、更なるペナルティ制度の改悪を狙っています。国民健康保険中央会が発行している「国保新聞」の報道によれば、同会主催の「全国都市国保主管課長研究協議会」のシンポジウムで厚生労働省国保課・国保指導調整官が「普通調整交付金が国保料・税の収納率に応じて削減される仕組みについて、20年度から滞納繰越分を含めて算定する方向で検討している考えを明らかにした。」と、しています。具体的には指導調整官の発言は「19年度から滞納繰越分を反映したような配分方法に改めることを検討してきた。残念ながら19年度は実施できなかったが、20年度以降実施する方向で作業を進めている。近々まとまる予定だ」としています。さらに、国保新聞は「滞納分が低い保険者では対策が求められることになりそうだ」と、警鐘を鳴らしています。
自民・公明の政治は、地方自治体と住民にその責任を押しつけ、なおいっそうの国の負担を一方的に引き下げようとしています。