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  • こんにちは。守口市会議員団です。

    新守口No.2559 2022.6.12 にぎわい交流施設整備に130億円も使って大丈夫なのか

    [2022.8.23] -[インフォメーション新守口議会報告]

    市民一人当たりの指標に見る守口市の財政の実態は?

     守口市は、令和4年度中に「にぎわい交流施設整備基本計画」を策定し事業を進めるとしています。この事業は京阪守口市駅前にある市立体育館を解体しその跡にホール機能を持つ施設を建設し、寺方小学校跡地に市民体育館を新たに建設するもので、それに関連して現在の文化センター(エナジーホール)を解体、跡地を民間に委ね、商業施設あるいは住居施設を誘致するというものです。基本構想の粗い試算でも整備費だけで130億円にのぼる巨大な公共事業です。
     また、西端市長は令和4年度の市政運営方針で「令和2年度一般会計決算は、12年連続で実質黒字を確保しました。」と、述べ守口市の財政が健全であるかのような発言をしています。今後130億円もの事業費をかけてにぎわい交流施設整備を行う余力があのでしょうか。過去5年間の市民一人当たりの財政指標の推移を見てみます。
     左の表は、平成28年度から令和2年度決算までの間、収入や支出の一人当たりの金額です。
     令和2年度は自主財源が伸びています。主には旧滝井小学校跡地の売却益が8億6千5百万円ほどと見積もっていましたが、3倍近くの24億円で売却されたことなどによるものです。この年度は自主財源総額は財産収入の増などにより27億1千8百万円増加しましたが、依存財源総額においても、国庫支出金の増などにより188億4千万円増加したことによるもので自主財源比率は33.2%と最低になっています。
     人件費は年々減少しているのに義務的経費(人件費、扶助費、公債費)は、一向に減りません。生活保護費以外の扶助費が年々増加しているからです。扶助費の特徴は、老人福祉費は驚くほど少額で市民一人当たりの金額は僅かに23円でしかないことです。
     一方で、借金残高は一人当たり44万円にまで膨れ上がっています。

    一人当たりの借金残高44万円は大阪府内の市の中で泉佐野市、高石市、泉南市に次いで第4位という高位です。因みに、寝屋川市は約27万円、最も低い高槻市は13万5千円で、守口市の三分の一でしかありません。個人・法人市民税や固定資産税を合わせた市民税の3倍の借金残高です。
     さらに、見過ごせないのが「債務負担行為」の額です。平成30年度から大幅に増加しています。
     これは、人件費削減のために市職員を減らしたものの市役所の仕事や事務量が変わらないため、民間会社に業務を委託したことによるものです。業務の委託はその性質上単年度とはいかないために3年若しくは5年と年度を超えて契約しますから、その年度以降にも債務を負担するためです。
     令和2年度には、その金額が市民一人当たり8万3千円にも上っています。借金も債務負担も後年度に負担することが決まっていますから、できるだけ抑制することが必要です。
     こうしてみると守口市の財政は、決して裕福でゆとりがあるとは言えません。
     文化センター(エナジーホール)も、市民体育館も耐用年数にまで達していませんから、老朽化しているのであれば長寿命化や大規模改修を行えば済むことです。ホール機能を持った新しい施設の建設と、市民体育館の移転・新築を、なぜ今、それも一度にやらなければならないのか丁寧な説明が求められます。

    区       分  28年度  29年度  30年度  元年度  2年度
    自 主 財 源 ( % ) 40.8 38.3 40.9 40.2 33.2
    依 存 財 源 ( % )  59.2 61.7 59.1 59.8 66.8

     

    住民一人当たりの額 単位 円
                 
      平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
    自主財源 179,918 183,353 181,315 183,714 203,101
    借金残高 422,548 442,761 436,046 430,798 439,622
    市民税 149,238 147,998 152,821 153,781 151,939
    公債費 43,288 38,461 41,126 39,664 37,530
    債務負担行為 39,264 45,915 87,619 93,805 83,401
    扶助費 社会福祉費 28,557 29,478 30,791 32,856 34,066
    生活保護費       75,842       74,977       73,042       71,317       67,482
    児童福祉費 40,746 51,221 57,679 61,659 66,555
    老人福祉費 1,678 1,717 103 77 23
    人件費 54,987 52,957 49,906 46,021 42,070
    義務的経費 256,093 259,273 264,388 264,158 259,117