• HOME
  • インフォメーション
  • 議会報告
  • 政策と実績
  • 生活相談
  • 新守口
  • こんにちは。守口市会議員団です。

    新守口No.2541 2022.1.30 守口市は、とりすぎた国民健康保険料を市民に返せ!

    [2022.2.16] -[インフォメーション新守口議会報告]

    国民健康保険料財政調整基金に21億7千万円・一人当たり7万5千円溜込み

     昨年12月の守口市議会で国民健康保険事業会計補正予算(第2号)が、日本共産党のみの反対で可決しました。

     令和2年度の同会計の黒字分6億3千万円のうち、3億2千万円を歳入として繰り入れて後、そのお金を「財政調整基金」に積立てるというものです。その結果、財政調整基金は21億7千万円に膨れ上がりました。

     もともと国民健康保険は市町村が運営していました。その時には、それぞれの市町村で年度当初に国の指針に基づいて1年間の医療費を推計し、国保加入者の数、所得金額などを考慮して保険料が産出されていました。基本的には医療給付費の50%は公費(税金・国が41%、都道府県が9%)で負担し、残りを保険料で負担するというものでした。ただし、現実的には、保険料の部分にも保険料軽減などの名目で国、都道府県、市町村が税金を投入していました。
     それが、平成30年から国民健康保険の財政運営を都道府県が行うことになりました。厚生労働省の説明資料によると、「都道府県内での保険料負担の公平な支え合い」「サービスの拡充と保険者機能の強化」の2つがその理由として掲げられています。 
     厚労省の本音は、都道府県化を決めた平成27年年制度改革法の概要資料に明記されている「都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等の国保運営に中心的な役割を担い、制度を安定化」することが目的だったのです。「保険者の規模をある程度拡大すれば財政は安定化します。(略)大幅に財政運営を安定化させる効果がある」という当時の担当者の説明で明らかです。

     しかし、財政運営が安定するということと市民負担が軽減されるということは別問題です。一般に、保険制度は規模が大きくなれば負担は軽くなると言われていますが、身近な例では介護保険での四条畷市、門真市、守口市で構成するくすのき広域連合が、決して保険料が他の単独市の介護保険に比べて低くなかったことでも明らかなようにそうではないということです。
     厚労省は国保の都道府県化にともない、財政運営は都道府県が行うが、保険料を決定するのはこれまで通り市町村であることを明確にしました。大阪府は本来であれば、大阪府の医療費を国の計数に基づいて推計し、府内各自治体の被保険者数、所得階層などを考慮し各自治体に標準の保険料率を通知し、大阪府への納付金を決定するだけでした。府内自治体が、標準保険料率を参考に自治体として保険料率を定めるはずでしたが、保険料は大阪府で統一するということになってしまいました。それでも、少なくない自治体は大阪府の標準保険料率にあわせると保険料が高額になることから激変緩和措置として、6年間の経過措置期間を設けました。
     守口市は、経過措置も設けず直ちに大阪府の統一保険料に合わせることとし、自主決定権を放棄してしまったのです。その結果として毎年の黒字が発生することになりました。
     黒字が発生するということは保険料を納めすぎたということで、必要のない保険料を守口市が徴収しているということです。市民が納めすぎた保険料は貯金に回さず、直ちに市民に返すべきものです。「とりすぎた保険料を返せ」の声を守口市に届けましょう。