こんにちは。守口市会議員団です。
[2021.4.18] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
日本共産党 杉本えつ子議員が令和3年度予算案に対し反対討論
コロナ対応施策不十分・行き過ぎた職員削減は市民への影響大
令和3年度守口市の一般会計予算は賛成多数で可決しました。日本共産党の杉本議員は問題点を指摘し反対しました。杉本議員の反対討論の要旨を2回に分けて紹介します。
本予算案は、総額627億2千万円、と昨年当初予算案より4.2%の減となっています。
歳入では昨年のコロナ禍のもとでの景気の後退を反映して、市税が5.3%の減で約208億5300万円、地方交付税をはじめとして国からの交付金が軒並み減となって、新型コロナウイルスの感染による景気の低迷が、市民生活を直撃し、市民の暮らしが大変になっていることを表しています。
コロナ対応施策が不十分
そのような中、自治体に求められているのは、市民の暮らしを応援する施策の充実です。子ども医療費助成の充実や、不妊治療の拡充など、評価すべきものが散見されますが、すべての市民のための施策が見受けられません。
この間、地方創生臨時交付金が、総額で20億円以上が交付されていますが、守口市単独での事業のうち事業継続で困っている中小事業者への支援が、3事業で事業費2億円余り、生活に困っている世帯や個人への支援は、3事業で1億4千万円余りでしかありません。全市民対象事業は50%のプレミアがつく商品券の発行のみというのが実態です。
他の自治体では、地方創生臨時交付金と合わせ、財政調整基金を取り崩してでも知恵を出して全市民対象事業を実施していますが、守口市では、この予算案でも、市民の暮らしを応援する事業が見受けられません。
市職員の過剰削減は容認できない
また、人件費だけが異様に連続して削減され続けています。かつて、守口市の市政運営に携わっていた幹部の人々は、財政が厳しい時でも、「自治体は金でつぶれることはない。人でつぶれる」と、述べていました。人材こそが自治体の宝だという信念がありました。
今はどうでしょう。職員の削減で、昨年決算での普通会計の職員は、一般職、教育公務員合わせて588人、水道や下水など他会計合わせて総員694人です。この3月には定年退職31人、途中退職6人と聞いています。
これで本当に市民サービスに影響がないと言えるのでしょうか。台風などの災害は事前に予測ができますが、突然襲ってくる地震やそれに伴う津波、大火など、突発的な災害時に職員が市民に寄り添って、市民の安全安心を守ることができるのでしょうかはなはだ疑問です。行き過ぎた職員削減は、自然災害や感染症の拡大、突発的な災害時に多大な影響を及ぼします。これ以上の人員削減はやめるべきです。
また、人事施策にも異論があります。この間、一年で在任した部署を交代するという人事異動が目に余ります。仕事に慣れる時間がありません。市役所全体の仕事を知ることも必要ですが、エキスパート、専門家も必要です。そのバランスが大きく崩れていると言わなければなりません。人を育てるのも人事政策の重要な柱です。
アスベスト対策では、法や条例があっても順守されていない
解体工事於いて、関係法令等を順守し、実施するように特記仕様書に記載していると本会議場で答弁されましたが、本会議での私の質問のあと、慌てて告知板が追加されました。
大阪府の条例は、「当該特定解体等工事が完了するまでの間、事前調査書面の写しを公衆の閲覧に供しなければならない。」となっていますが、旧中央コミュニティセンターの解体工事業者は順守していませんでした。
守口市も、大阪府の条例について熟知していなかった感があります。これでは、アスベストから市民の安全を守ることができようもありません。
事前調査の結果及び建築物の石綿排出等作業に関するお知らせ
アスベストに関する知識、関連法令等を熟知した職員の育成が求められています。令和5年10月から、建築物では,「必要な知識を有する者」による事前調査の実施が義務付けられますが、守口市では直ちに要綱などで要件を徹底すべきです。