こんにちは。守口市会議員団です。
[2020.11.29] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
令和元年度の決算の概要で財政は健全であると守口市
臨時財政対策債(赤字公債)の残高は270億円にも上る!
平成29年度~令和元年度 交付税と臨時財政対策債 単位千円 | |||
平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 | |
臨時財政対策債 | 2,515,905 | 2,340,162 | 1,938,744 |
普通交付税 | 6,542,499 | 6,642,338 | 6,685,556 |
守口市が公表している「令和元年度決算の概」要では、「地方交付税の代替財源である臨時財政対策債の発行額は、19億3千8百74万円で対前年度比9千6百29万円(4.7%)の減となり、2年連続で発行額は減少しました。」と、臨時財政対策債の発行について述べていますが、なぜ2年連続で減少したのかを書いていません。
まるで、守口市が自らの意思で減額させたかのように錯覚させるように書かれていますが、国が、各地方自治体に示している臨時財政対策債の発行限度額が減少しているのです。守口市は、国の示す限度額いっぱいに借金を行った結果、減少したというだけのことです。自らの意思で減少させたわけでは全くありません。
臨時財政対策債は、地方交付税の代替として平成13年に創設されたもので、建設公債と違い、財源不足を補う「赤字公債」です。
総務省が言うように臨時財政対策債は地方が立て替え払いする地方交付税といった見方もできますが、後年度に地方交付税で措置されるとはいえ、臨時財政対策債の債務を返済するのは、発行体である地方自治体です。
また、その債務の返済額については、基準財政需要額に算入し、交付税として措置すると総務省は言いますが、人口減少によって各行政項目の基準財政需要額が減少すれば、元利償還金相当額を交付税措置したとしても、地方交付税の交付金額は純増することにはなりません。
各自治体の人口減少が深刻化する今、現実味を帯びた問題となっています。「黒字」を出すためだけに借金するのではなく、将来の負担を見据えた財政構造の改革こそが求められています。