こんにちは。守口市会議員団です。
[2008.5.23] -[新守口]
福田内閣与党である自民・公明両党は、今後10年間で59兆円の血税を道路関連だけに使う道路整備財源特例法の衆院再議決を強行しました。
これは4月30日の暫定税率復活に続く暴挙で、閣議決定でもある09年度からの全額一般財源化にも反するものです。
道路特定財源とは、市町村で言えば歳入の内、①自動車の総重量に対して課税される自動車重量税の税収の3分の1が分配される自動車重量譲与税、②揮発油税と同時にガソリン1リットルあたり4.4円が課税される地方道路税の分配の地方道路譲与税、③50万円以上の自動車を購入したときに支払う自動車取得税の配分である自動車取得税交付金、の三つで、それぞれ本来の税率に対し「暫定」として①2.5倍、②1.2倍、③1.7倍が課税されています。守口市の道路特定財源に係わる予算の推移は下表のようになっており、今年度で言えば三税の合計で6億3000万円が見込まれています。しかし、これは歳入全体に対してはわずか1.2%に過ぎず、暫定税率が廃止され、本来の税額に戻ったところで、その影響額は予算を暫定税率で割り戻せば2億8000万円余りに過ぎません。確かに現在の守口市にとってこの金額は少なくありませんが、それに対して小泉内閣時代に唱えられた「三位一体改革」により、地方交付税は4年前と比べると今年は9億円近く減らされています。もちろん、見返りに市税収入が増えたわけでもなく、こちらも同様に4年前と比べると5億円近く減っています。
政府や自民党道路族などは「暫定税率を復活させないと地方財政に大穴が開く」と言いますが、自分たちが(守口市で言えば)9億円近くも地方交付税を減らしたことには口をつぐみ、あたかも地方の味方のように振る舞うというのは、実態と離れた有権者を欺く議論です。
さらにこれら特定財源は、もちろん道路の維持改良などにも使われていますが、守口市の場合これからさらに高規格の市道をつくる予定はなく、主には過去に敷設した道路の起債の償還、つまり借金返しに使われています。それならわざわざ特定財源を持ち出さずとも、一般財源で十分対応できます。この点でも、特定財源の制度を今後10年間維持するとした道路整備財源特例法に道理はありません。日本共産党は引き続き暫定税率と特定財源制度の廃止、道路中期計画の撤回、環境税の導入検討を求めていきます。