こんにちは。守口市会議員団です。
大気汚染防止法改正案 通常国会で審議・成立の方向
アスベストレベル3対策規制強化が盛り込まれる予定
2019年10月21日、環境省の中央環境審議会大気・騒音振動部会に設置されている石綿飛散防止小委員会において、「今後の石綿飛散防止の在り方について(答申案)」が発表されました。
建屋等に相当量使用され、吸い込むと健康障害を招くアスベスト(石綿)対策の大幅強化を求める内容です。
今後、パブリックコメントを経て答申として確定後、答申を踏まえた改正大気汚染防止法案がまとめられ、今年の通常国会に提出される見通しです。
これまでは、レベル3について大気汚染防止法では、施工者に対するアスベスト含有建材の使用状況に関する事前調査を義務付けているものの、相対的に飛散性は低いので、届出義務は無く、作業基準順守の対象にも含まれていませんでした。しかしながら、除去作業時の取扱いが不適切な場合にはアスベストが飛散する可能性があるとの指摘が出されています。
そこで、今回の答申案では、レベル3対策も規制強化の項目に掲げるに至ったのです。
具体的には、答申案において「建材の種類、除去工法及び工事の規模にかかわらず、基本的に全ての工事を大防法上の特定建築材料に係る規制の枠組みの対象とするべきである」と明記されました。つまり、レベル3のアスベストが含まれていれば、大気汚染防止法の規制対象に位置付けることを基本としたのです。
レベル3:発じん性が比較的低い
建材の種類
レベル1やレベル2に該当しない、成形板等の石綿含有建材です。割れにくい建材なので注意をして取り外しを行えば、飛散のリスクは低いといえます。
使用個所
建築物の屋根材や外壁材、建築物の天井・壁・床などに内装材として使われる石綿含有成形板、ビニール床タイルなどです。
レベル2:発じん性が高い
建材の種類
石綿含有保温材や耐火被覆材、断熱材です。壁や天井にこびりついているわけではない上に、シート状に巻き付けられているため、レベル1に比べると飛散性は下がりますが、危険であることには代わりがないため高い注意が必要です。
レベル1:発じん性が著しく高い
建材の種類
石綿含有吹き付け材です。建築物に、アスベストとセメントを混合した状態で吹き付けられており、固まると綿のような状態になります。アスベストの濃度が非常に高く、撤去する際に大量に粉末が周囲に飛散します。