[2019.11.22] -[インフォメーション・新守口]
国保料上限2万円増介護納付金も1万円増
厚労省方針 医療・介護合わせて99万円へ
厚生労働省は10月31日、いまでも高すぎる国民健康保険料の上限額を2020年度(令和2年度)から2万円も引き上げ年82万円(医療分)にする方針を社会保障審議会の部会に示し、大筋了承されました。高所得層に負担を求めると言いながら、中間層で上限額に達する世帯もあるため、負担増が懸念されています。
国保料上限額の引き閥上げは3年連続になります。
40~64歳の加入者が一緒に支払う介護保険料も1万円増の年17万円に引き上げ、全体で計99万円にするとしました。
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2020年度(来年度) |
2019年度 (今年度) |
引き上げ額 |
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医療分 |
基礎賦課額 |
63万円 |
61万円 |
2万円 |
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後期高齢者支援金賦課額 |
19万円 |
19万円 |
0 |
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介護納付金賦課額 |
17万円 |
16万円 |
1万円 |
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合 計 |
99万円 |
96万円 |
3万円 |
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国保料は加入世帯の収入に応じて高くなり、現在は給与所得が年約870万円(厚労省試算。単身世帯の市町村平均)以上になると上限額に達します。同省は「高所得層により多く負担いただく」という名目で、上限額を引き上げる方針です。
しかし、国保料は市町村ごとに異なるうえ、子どもが多い世帯ほど高くなるため、国保料率が高い市町村や多子世帯では、給与所得が年600万円前後で上限額を支払わざるをえない世帯が多くあります。年間所得の2割を占める高負担です。
上限額を引き上げれば高所得とは言えない中間層も負担増を強いられるため、この日の部会では、全国市長会の委員が文書で「市町村保険者毎に保険料率も違っており、料率の高い一部の市町村保険者や、被保険者ひとり一人に均等割がかかる国保制度において多人数世帯にあっては、500万円程度の所得で限度額に到達する世帯もあり、引き上げにあたっては、こうした実態にあることも慎重に検討した上で対応していただきたい」と、懸念を表明。全国知事会を含めた地方団体はこの間、国保料自体を国庫負担増で引き下げるよう再三要望しています。
一方、日本経済団体連合会からは「 国民健康保険の保険料の賦課限度額について、事務局提案の方向で引き上げるべきと考える。なお、後期高齢者医療の保険料の賦課限度額についても同様の方向で対応すべきと考える」と、後期高齢者医療の保険料を引き上げを求める高齢者いじめの意見書が出されました。
日本共産党は「高すぎる国民健康保険料(税)を引き下げ、住民と医療保険制度を守ります」という政策を発表しています。
1、高すぎる国保料を「協会けんぽ」並みに引き下げる
①全国知事会なども強く 要望している公費の投入
で保険料を引き下げます
②「人頭税」と同じ「均 等割」「平等割(世帯割)」 を廃止し、国保料を協会 けんぽ並みに引き下げて いきます
2、国による保険料の免除制度をつくる――困ったときに、困った人を助ける国保制度に
3、無慈悲な保険証取り上げや強権的な差し押さえをやめる
4、安倍政権による「国保都道府県化」を利用したさらなる保険料値上げを許さない
守口市では最高限度額をあげるには、議会の議決が必要でしたが、昨年の条例改悪で、議会に関与させず、市長の裁量で決めることができるようになってしまっています。