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  • こんにちは。守口市会議員団です。

    0歳から5歳までの保育施設等の利用者負担無償化 まさき議員・福西議員が、税の公平性・市の財政力の観点から修正案を提出

    [2017.1.10] -[インフォメーション新守口]

    修正案は、0歳から5歳児までの、無償化をやめ、4歳5歳の利用者負担額を無償にしようとするもので、施行日を平成30年4月1日に改めるものです。
     提案理由説明の要旨は次のとおりです

     

    私どもは決して利用者負担額無償化に反対するものではありません。しかしながら、守口市はつい最近まで財政が非常に厳しいと、多くの市民の多様なニーズに積極的に応えてきませんでした。0歳から5歳まで無償化を行えば現在の予測で6億3千万円の財源が必要と示されています。守口市の財政力で担える金額なのでしょうか。
     修正の理由のひとつ目は税の公平性の問題です。 税金は公平に使われなければなりません。児童の人口は、それぞれの年齢で約1,000人で、4歳、5歳は9割以上が施設を利用していますから不公平感はそれほど生まれません。
     一方、0歳から3歳は、0歳児で2割台、1歳児で4割、2歳児で5割、3歳児で8割台と、施設利用をしていない児童が多数存在します。では、家庭で子育てしている世帯に同様の税による支援があるのかといえばありません。
     これでは税金の使い方に不公平が生まれます。家庭で子育てする世帯への支援施策を同時に行うまで、0歳から3歳までの無償化は、保留にすることが必要であります。
     修正する理由の2つ目は、0歳から5歳まで無償化して守口市の財政力が耐えうることができるのかという問題です。  当然無償化すれば、施設利用の児童が増加することは当然です。そうすればこの6億3千万円も増加することは必至ですが財政の収支推計では、初年度の29年度が6億3千万円ですが、30年度は6億9百万円、31年度、32年度は6億2百万円と減少しており、無償化しても負担額は増加しないとして推計しているのです。
    そのような推計で、一般会計は黒字になるといわれても、その根拠の信ぴょう性は極めて薄弱なものです。
     さらに、財源は公立保育所の民間移管や行政改革により捻出するとしていますが、公立保育所の民間移管による効果額8億5千万円は、言葉のマジックにすぎません。
     民間移管の効果額は突き詰めて言えば、公務員の人件費がその大部分を占めていますが民間移管をして、保育士の数を減らし「保育所費」では削減されたとしても、一般会計の他の費目で人件費が増嵩しますから同じことです。
     何よりの証拠は「改訂版もりぐち改革ビジョン」(案)における一般会計の財政収支推計に8億5千万円の効果額は全く示されていないことです。
     8億5千万円の効果額は幻にすぎません。その幻想にすぎないお金が無償化の財源になるはずがないのです。財政の裏付けのない施策はいずれ破たんしてしまいます。施策を破たんさせないようにすれば他の施策が縮小されます。
     修正の理由の最後は時期の問題です。
     従来の守口改革ビジョン案では、平成29年度には保育料を値上げして以降毎年、3千8百万円の増収を見込んでいました。ところが突然、値上げを撤回したうえに無償にするという条例案が提出されました。値上げから一転して無償にするという方針の転換がなぜ行われたのかという説明は一切ありません。
     無償化というこの施策はこれまでの施策の大幅な転換ということになります。
     パブリックコメントを実施し、29年度一年間かけて、「こども子育て会議」の意見を聴くなど、丁寧に市民や専門家の意見を聴くことが必要です。一つの施策を極端に特化すれば、財政規律が崩壊します。この特化された施策のために他の新たな需要に対応できなかったり、また制限したり、経常経費を削減するようでは本末転倒です。
     本会議では賛成・反対の討論の後、採決が行われ、修正案は日本共産党市議団、守口市民の風の賛成6名、反対15名で否決、原案が可決されました。
     構成員7名で議案の可否のカギを握る公明党は、「財源の明確化、保育士の確保、在宅の子育て支援について実行が可能であることを確認した」として原案賛成としました。今後、待機児や財源などの問題が出た場合、その責任が厳しく問われます。