こんにちは。守口市会議員団です。
[2017.1.10] -[新守口]
明治時代に、沖縄に派遣された琉球処分官の公文書から、明治政府の代表が現地の人々を「土人」と称していたことが、元県知事の大田昌秀さんの『沖縄差別と平和憲法』という著書の中で紹介しています。沖縄における外来者と地元民のいびつなありさま。大田さんは、薩摩の琉球侵略から今日までほとんど一貫して見られる現象だとも記しています。
あたかもそれが今によみがえったかのようなことがおこりました。
沖縄県東村高江では、米軍ヘリパッド建設に反対する住民らが、建設資材を運ぶ車両を止めるため、連日座り込みを続けていました。その警備のため国は、全国から約500人の機動隊を投入し、反対派と機動隊との小競り合いが相次いでいる状態でした。「どこつかんどんじゃ、ぼけ。土人が。」また別の隊員は「シナ人」と。大阪府警から派遣されたともに20代の機動隊員が高江のヘリパッド建設に抗議する市民に浴びせたのです。どこまで意味を理解して口にしたかは不明ですが、国家権力の側に立つ警察に差別意識が蔓延しているとしたら恐ろしいことです。そこへきて、侵略し支配する側がもつ根深い植民地意識と差別意識を助長するような発言を、大阪府松井知事が「表現が不適切だとしても大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」と、ツイッターに投稿したのです。沖縄の歴史や現状に少しでも心を寄せればこんな言葉は出てきません。こういう言葉の背景は、有無を言わせず自分たちのやり方を押し付ける征服者の態度と同じです。
沖縄県の翁長雄志知事は、沖縄県庁で「そのような発言は一県民としても沖縄県知事としても言語道断であり、到底許されるものではなく強い憤りを感じている」と述べ、強く批判した。政府もこの発言を重く受け止め、菅義偉官房長官 は記者会見で「許すまじき行為。警察庁においてしっかり対応する」と述べました。
大阪府警は21日、「土人」発言をした機動隊員を戒告処分としました。
松井知事は、一個人でなく公人としてツイッター発信をすべきです。