[2017.1.10] -[新守口]
9月議会本会議最終日
大枝公園再整備予算は 一言でいえば非常に不可解な入札であったと言わざるを得ません。
条件付き一般競争入札で行われた本入札は、まず400万㎡の納入実績のあるメーカーの人工芝の使用を義務付けていることであります。人工芝の品質や製品の種類には仕様書では一言も触れずに、ただ国内メーカー大手2社の製品しか使用できないつまり、守口市がメーカーの指定を行っているのです。
次に、一般社団法人日本運動施設建設業協会という任意団体が試験を行い登録している私的な資格である運動施設基幹技能者の施行によることとしていることです。
代価表にも誤りが見受けられました。業者からは伸縮ブームが12mの高所作業車では25mの高さの照明塔の工事には対応できませんと言われているのです。電気の配管や設置の局数も間違いを指摘されています。
業者に指摘されて尚誤りを変更せず、間違った単価の積算で入札金額を計算させるのでは品確法に抵触すると指摘せざるを得ません。理事者の答弁は、すべての業者が公平にに友撮できるように積算はそのままでという指示だと器用弁しましたがそこには大きな落とし穴があった
この入札の予定価格は非公開で行われています。そして最低制限価格を設け、その価格も非公開であります。
すなわち直接工事費の95%、共通仮設費の90%、そして現場管理費は今年度から90%、一般管理費が55%で計算されます。
まず直接工事費は8152円落札業者が安いのです。
次に共通仮設費は同額。
一般管理費は7193円業者が高くなっています。
ここで出てくるのが端数処理という作業です。
つまり落札業者が、最低価格を割り込んだ959円は端数処理で切り捨てられたために最低価格と全く同額で落札となったのです。
四捨五入ではなく切り捨てという端数処理が失格から当該業者を救ったのです。
まさに神業というしかありません。
このような契約は断じて容認できません。
さて中部エリア地域コミュニティ拠点施設を計画するに際しては、他の部局の職員もいれた検討会議で議論しています。
その中では地階と一階の一部を含めて拠点施設にするとしていましたが、結局地階だけになってしまっています
これまで守口市は、拠点施設の役割は「地域コミュニティの活性化を図るため、特に近隣レベルの地域コミュニティが抱えるさまざまな課題の解決に関して相談や支援などを行う」というもので、単なる貸館施設と根本的に異なることを繰り返し説明してきました。
、地域コミュニティ拠点施設に必要とする機能として
市民協働推進機能、健康・相談・生活支援機能、学習・運動・人材育成機能、集会機能、防災支援機能の5つの機能を持つことをスタンダード としていました。
これまで市が説明してきた地域コミュニティ拠点施設の理念が大きく後退していることに異議を唱えるものです。
とりわけ地階ということにも危惧せざるを得ません。
もともとの建築基準法は基本的に無窓居室を禁じていました。人間が生活するうえで自然採光、自然換気、開口部を設けることで自然と接触することが必要だと考えられていたからです。
平成7年に建築基準法が改正され、第28条第一項但し書きに基づく建設省通知「採光のために開口部を設けることを要しない居室」について「用途上やむを得ない居室」に該当するものとして事務室、会議室応接室などが例示され、無窓居
室が認可されました。
しかし、今でも学校の教室や保育所の保育室などの無窓居室は禁じられたままなのです。
労働安全衛生法に基づく「事務所衛生基準規則」では労働者を常時就業させる部屋は、十分な換気ができる状態、十分な光度が確保されている状態であることを定めています。
常時人がいる居室には慎重な対応が必要であることを示しているのです。
あくまでも窓のない部屋は「やむを得ない居室」なのです。
その「やむを得ない居室」に地域コミュニティ拠点施設という「公の施設」を設置するというのですから発想が間違っているとしか思えません。
公の施設であり、且つ地域コミュニティ拠点施設の理念・機能から言えば、不特定多数の市民が常時集まる施設ですから、その施設を地階に設けることは危機対策の観点からも非常に脆弱なものです。
近年ゲリラ豪雨が頻繁に起こる気象状態が続いていますから、万が一の水害には一番先に地階が危険な状態に陥ることは火を見るよりも明らかであります。
基本設計や実施設計はこれからですが、地階での活用ですからおのずと制限があります。
なぜ地階に設置するのか、初めから複合施設にするのであれば、なぜ地上階に設置することを考えなかったのか。なぜ他の公有地に建設することを考えなかったのか。
疑問は残ったままです。
東部エリアの拠点施設は社会資本整備事業交付金の事業を申請し認可されました。
今回のこの施設は一般単独事業でしか行うことができません。
補助金の使い勝手を良くするために制定されたこの交付金さえも申請することができない事実は、中部エリア地区コミュニティ拠点施設が、いかにきちんとした準備の上に計画されたものでないかが明らかです。
後世に悔いのない施設の設置を求めて反対討論とします。