こんにちは。守口市会議員団です。
守口市立保育所の民間移管に伴う保育所・認定こども園運営者選考委員会の第2回目が8月18日に開催されました。
運営者の募集要領(案)は、藤田、八雲東、西、北寺方そして、移管後1年間は佐太で保育を行いその間に建替える梶保育所の5か所を平成30年4月より民間移管するために、その運営者を募集するためのものです。
応募条件は守口市内の認定こども園や保育園又は幼稚園を運営している社会福祉法人又は学校法人であることをはじめ10項目の条件が提示されています。
8月22日~9月6日に応募を受け付け、9月27日の選考委員会で決定するという極めて短期間での選考になっています。引継ぎは平成29年度1年間かけて、民間に移管していくという内容などが決定されました。
なぜ? 守口市内の法人だけ
応募条件の守口市内の法人であることについては、6月議会の一般質問で、日本共産党杉本議員が「移管先業者を守口市内の社会福祉法人、学校法人を対象とするのは、あまりにも範囲が狭いのではないのか?保育の質を保つために移管先の保育教諭の労働条件の基準などを明らかにして、広く公募してはどうか?」と質したのに対し、「移管事業者の公募にあたっては、これまでの保護者説明会等でのご意見などを市として勘案した結果、市内での保育実績を重視した選定を行うため、まずは市内の法人とした。」という答弁でした。
保護者の声
「市内なら保育が見に行ける 」
保護者説明会で出された「地域とつながりのある身近な事業者がいい」「近くて保育の様子が見に行けるから」などの保護者の声を尊重したというのです。しかし選考委員会で委員から「応募法人の施設を選考委員会として見に行ってはどうか?」という意見には、
選考委員会の見学は「日程調整むつかしい」
「事業者を見るのも方法のひとつかもしれないが、選考委員会の公式の訪問にするには日程調整がむつかしい。見に行く時間帯等各事業者を公平に実施するのはむつかしい。決定前に行くことで、市民から疑惑をもたれないか疑問がある。」などの理由が事務局から出されて、応募法人の施設訪問はしないと決まりました。
保育の様子を見たいという保護者の声を尊重して、守口市内の法人に限定したと説明しながら、日程調整を理由に選考委員会が応募法人を訪問できないとするのは、整合性がありません。 応募書類とプレゼンテーション、ヒアリングだけで、保護者が見たいという 施設、設備や、在園児の表情、保育者をはじめとする職員とのかかわり、遊具や玩具などの使用状況、こどもの作品等から見える「保育の質」が把握できるのでしょうか? 最初から訪問見学をしないことを前提に進めているなら、保護者の声を利用して、守口市内の法人を優遇したとの非難を免れません。
守口市では、過去の民間移管での問題点を克服したいと今回の選考委員会を公開していますが、法人見学の提案が出されても、また応募書類に、例えば非常勤も含めての就業規則や、現法人での経験年数などの職員の配置も追加してはどうかという委員からの提案も応募書類には反映されていませんでした。保育する職員の居心地の良さも把握したいと思うのは預ける保護者の立場の市民委員としては当然の提案です。
委員の意見が反映されず、事務局の意向で進む選考委員会で責任ある民間移管の決定ができるでしょうか?