[2016.8.16] -[新守口・新着情報]
(仮称)東部エリア地域コミュニティ拠点施設の建築工事が止まってから4カ月が過ぎました。
新築工事を請け負った業者が工事にかかったとたん地中からコンクリート残滓やアスファルトなど建築廃材が地中に埋まっていたことによるものです。
「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」に従い、特定建設資材(コンクリート(、アスファルト・コンクリート、木材)について、分別解体及び再資源化等を行うことが必要になったのです。
旧藤田中学校の解体工事は近隣の住民に騒音や振動などの被害をまき散らして平成26年10月から27年3月までの工期で行われました。契約金額は1億6千675万円でした。
地中に埋設されている建築廃材は解体工事ででてきたコンクリートや鉄筋、アスファルトではないかとの疑念が生じていると市当局は6月議会で説明しています。
近隣の市民への丁寧で誠意ある説明を
6月議会ではこれらの建築廃材の撤去・分別のための予算を1億3千万円としました。この7月12日に新築工事を請け負っている業者に特命で1億800万円の金額で「建設用地地中障害物撤去工事」の契約を結びました。
この間、近隣住民に大きな迷惑を与えてきていますから、撤去工事を行うためには騒音・振動の対策が必要になります。
そこで現在3メートルほどの仮囲いの上に防音シートを張り巡らし、仮囲いの継ぎ目にはシールを埋め込み、できるだけ音が漏れないような努力をしています。(上の写真参照)
しかし、工事を再開するには近隣住民に丁寧で誠意ある説明を行うことが求められることは言うまでもありません。
地中障害物ー建築廃材はなぜそこにあるのかの原因究明を
守口市は、旧藤田中学校解体工事により発生したコンクリートガラが埋められていた可能性があるとし、解体業者を裁判所に提訴するという方針を持っています。
しかし、コンクリートガラ等がいつの時代のものなのか特定するには、科学的な分析が必要になります。それには時間とカネがかかるのは言うまでもありません。
建設用地の北側にある分譲住宅地はもともと藤田中学校の敷地でした。そこを業者に売却する際に守口市は専門業者に依頼し用地の測量や地中の地質調査を行っています。その報告書には「守口市の所有する土地の売払に先立ち、当該土地における地歴調査・掘削等調査及び状況調査を実施し、土地の利用状況ならびに土壌汚染状況等を明らかにして、売払時における基礎資料を作成することを目的とする。」その目的を述べ「敷地東側の一部では、ガソリンスタンドが営業していた時期があり、地下の油槽タンクは既に撤去されているが、油漏れ等の懸念は拭えない。また、調査地全体が盛り土により造成されている敷地であり、盛り土前には湿地帯にゴミや廃棄物が不法投棄された場所もあり、そのまま埋積されていると想定される。掘削調査においても不審なゴミや廃棄物が散見され、ヘドロ臭や微かな油臭なども確認された。」と、量については明確にされていませんが、盛土前に建築廃材等が不法投棄されそのまま埋設されていると想定されるとしているのです。
次から次に急ピッチと言えば聞こえはいいが、実際は、暴走に次ぐ暴走工事できちんとした検査体制やアクシデントに対する対策が十分に練られていなかったことが今回の原因です。
解体業者の責任はまだ立証されていないため不明ですが、守口市の責任は極めて大きなものがあります。