こんにちは。守口市会議員団です。
[2016.2.1] -[新守口]
女性と子ども
の貧困
次世代にも連鎖
アベノミクスの下で深刻になっているのが、貧困と格差の拡大です。日本の相対的貧困率は、全世帯で16・1%、子どもがいる世帯で16・3%(2012年)です。
小池氏は「日本は、6人に1人が貧困ラインを下回る社会になっている。貧困は“特別な人の問題”ではない。多くの国民にとって、貧困がすぐ身近にある、人ごとでない状況が生まれてきている」と強調しました。
とりわけ女性と子どもの貧困は深刻です。小池氏は「一人親家庭」の子どもの貧困率は54・6%(12年)と経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国で最悪であることを指摘し、「日本が世界有数の『貧困大国』である認識はあるか」とただしました。
安倍首相は、「『日本が貧困か』と言われれば、決してそんなことはない。国内総生産(GDP)でいえば、日本は世界でかなり裕福な水準になっている」と認めようとしません。
小池氏が「(平均より高い)貧困率になっているではないか」と迫ると、首相は「OECDの相対的貧困率の平均よりも日本の貧困率は悪い。傾向として(貧困が)進んでいるという状況はしっかりと把握している」と認めざるを得ませんでした。
貧困世帯の子どもと一般家庭の子どもでは大学進学率にも大きな差があります。小池氏の質問に馳浩文科相は、全世帯の進学率が73・0%に対し、生活保護世帯の子どもは31・7%、児童養護施設の子どもは22・6%と大きな格差があると答弁。小池氏が「決して自助努力で解決できない問題だ」と迫ると、馳文科相は「そういう認識をもっている」と認めました。
さらに小池氏は、全日本民医連の調査をもとに佛教大学の武内一教授がまとめた結果を紹介。貧困世帯では、入院4回以上が非貧困世帯の1・7倍、経済的理由で受診を控えているのが4・4倍など、「貧困が健康にも悪影響を与えている」(小池氏)のです。
加藤勝信少子化担当相は、貧困状況にある子どもの進学率・中退率が改善した場合、64歳までの所得合計が約2・9兆円増え、政府の財政が1・1兆円改善するという推計調査を報告しました。小池氏が、「貧困対策は日本の未来を開く力を持つ課題だ」とのべると、首相も「貧困の連鎖を断ち切ることが重要だ」と認めました。