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  • こんにちは。守口市会議員団です。

    平成26年度一般会計・国民健康保険会計決算認定に反対 民間委託でダブルコスト・偽装請負、設計業務は契約違反等々

    [2015.12.25] -[インフォメーション新守口議会報告]

    日本共産党市議団は平成26年度一般会計・国保会計の決算認定に反対しました。
    その要旨をお知らせします。

    東部地域コミュニティ拠点施設設計で契約違反

    コミュニティ拠点施設実施設計を巡る問題であります。設計を請け負った「株式会社アルキービ総合計画事務所」はプロポーザル、いわゆる技術提案方式で選ばれ、基本設計を行い、その後ワークショップを経て実施設計を行ったのでありますが、公共事業で必ず遵守しなければならない工期を守るという点において驚くほど無頓着であり、平成26年度中に実施設計を完了できず、今年の8月に入ってからやっと完成できました。
     工期が遅れたことによりその後の建築のための入札等のスケジュールが大幅に遅れるなど、守口市に大きな損害を与えたのです。ところが、工期を守れなかった業者も業者なら、そのことを覆い隠して3月31日に検収したかのような偽装まで行って業者の契約違反を隠ぺいした守口市もその責任は大きなものがあり断じてこのような行為を認めるわけにはいきません。

    広報もりぐちを巡って予定価格のあり方に疑問符

    次に広報もりぐちの予定価格と予算設定についてであります。
     これまで財政危機を理由にして広報もりぐちは2色刷りとしてきました。それを平成27年1月からフルカラーとし、タブロイド判からA4判へと変更されました。ところが事前に十分な調査ができておらず、予算が足りなくなりました。
     予算を組むに際して、特定の業者の見積もりを取り、それを予算金額並びに予定価格としたのですが、その業者が入札参加資格の申請を忘れたため、他の業者では金額があまりにも低く入札は不調となり、他の費目から流用し予定価格を膨らませてやっと入札するという有様でした。
     予算金額とは何か、予定価格とは何か、特定の業者しか落札できない予定価格は果たして公平公正と言えるのか。
     特定の業者にしか通じない予定価格、普遍性のない予定価格の設定は入札の競争性を否定するもので認めることはできません。

    ゴミ収集委託は、財政効果どころか二重投資

    一般廃棄物並びに廃プラスチック収集業務の民間委託であります。平成26年度は一年間通しての委託ですから、少なくともクリーンセンターの費目内で当然24名分の人件費が削減され、業者への委託料が計上されても差引経費削減が行われているはずでした。
     ところが、全員が職種変更を希望しなかったため人件費の削減は12名分にとどまり、退職者分と合わせても14名分です。
     職種変更を「本人の希望が第一」とするのならば、本人の意向調査を先に行い、それに合わせて委託の量を決めれば、少なくともクリーンセンター費目内での経費削減は行われたでしょうが、これでは形式上も実際上も削減どころか返ってダブルコスト、二重投資であり、財政に負担をかけるものであることは厳しく批判しなければなりません。市民の税金を業者のために使うものであり認められません。

    学校公務員民間委託、偽装請負の疑い

    教育委員会も26年度は、民間委託に最もふさわしくない、なじまないと言われている学校公務員を業者委託しました。学校公務員は学校の校長や教頭あるいは教員と一緒になって行わなければ仕事になりません。
     今般施設課職員と、委託業者が一緒になって木の枝の選定および収集搬送を行っている事実が見られました。これは偽装請負であり労働法制に違反するものであることを指摘しておきます。

    民間任せは危険!検査できる有資格者の採用を

    冒頭申の東部エリアコミュニティ拠点施設の実施設計の検収(検査して収受すること)の問題です。事業者が実施設計を市に提出しても検査員が事務職員では検査する能力に欠けます。
     設計図書は専門的知識がなければ判読することは不可能です。今回民間では建築申請にあたる「計画通知」の段階で守口市の建築指導主事のいわゆる指摘を受けて少なくとも建築基準法に抵触する部分は改善されました。それでも百カ所の指摘があり、その中には初歩的で重要な避難経路の指摘もありました。
     民間業者が完了しさえすれば万全という考え方は間違っています。専門の検査業者もありますが所詮は業界内の業者であり杭の偽装データ流用でも明らかなように、客観性の担保には疑義があります。
     現在3人しかいない一級建築士を増員することこそが必要であります。

    借金残高は増嵩・将来を見据えた財政運営を

    さて、平成26年度決算では起債(借金)残高が588億3千万円と膨大な額になっています。
    「改革ビジョン」に計上されている建設事業はクリーンセンター建設、市営住宅建設、保育所建設など目白押しで、さらには「改革ビジョン」にない事業も大枝公園の再整備に27億円、都市計画道路に17億円など、起債(借金)に頼る事業は目もくらむばかりです。現時点での起債残高を見るとき、今後の守口市の財政が危ぶまれるのは私だけでしょうか。
     将来の財政危機はこれまでのように「市民サービスが他市よりも濃厚であった」との言い訳は通用しなくなり、まさに借金返済による財政危機になるのではないでしょうか。将来を見据えた事業計画が必要であります。

    高すぎる国保料の引き下げを

    国民健康保険は医療費の推計を基礎に国庫補助金などを差し引いた残りを所得割、均等割りを考慮して被保険者負担が決まります。低所得者の被保険者が多い本市では、数式を当てはめれば保険料はおのずと高額になります。
     しかし、所得の低い被保険者が多ければ多いほど保険料が高額になるのは制度がおかしいからです。市民の暮らしを守る地方自治体だからこそ、保険料を抑えるための一般会計からの繰り入れを行うべきです。赤字解消だけの繰り入れしか行っていない本会計には反対です。