こんにちは。守口市会議員団です。
[2022.6.7] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
にぎわい交流施設最適配置事業概算で総額140億円!
PFIでも守口市直接工事でも負担するのは市民の税金
守口市にぎわい交流施設最適配置基本構想のパブリックコメントを募集するホームページでは「守口市では、『守口都市核周辺における将来都市ビジョン』や『守口市立地適正化計画』において、京阪守口市駅前周辺を本市における都市核の一つと位置づけ、賑わいや交流を創出するため、ホール機能の誘導を図っていくこととしています。
この間、新たな用地取得に多大な財政負担が生じないことを前提としつつ、守口市民会館(さつきホール)の代替的機能も併せ持つ新たなホールと、体育館の整備に向けた最適な配置のあり方、そして現在の守口文化センター敷地の将来の活用方法等について検討を行い、「守口市にぎわい交流施設最適配置基本構想」を策定しました。」と説明しています。
キーワードは「ホール機能の誘導」と、ホームページにある「基本構想(素案)」7ページの整備費用の概算で示されている内容です。つまり、守口市は主体となって行うのではなく、民間業者が体育館やホール機能を持つ建物を建設することを期待しているのです。そして、ホール機能を持つ建物には商業施設との複合型にし、寺方小学校跡地には体育館と駐車場の残地を民間に活用させ、それぞれ地代(利用料金)を徴収するというものです。
粗い概算で解体費用や建設費など総額140億円かかる事業費は、民間資金を活用するPFI方式で行うことを検討するとしています。しかし、PFIといっても守口市が税金を投資しなくてもいいものでもありませんし、投資額が安くなるものでもありません。
にぎわい交流施設最適配置調査事業を受託した業者が民間のデベロッパーやゼネコン会社にヒアリングを行っていますがその中で「近年(10年程前から)体育館のPFT事業は予算面で非常に厳しく予定価格に合うことが難しいという状況になっている。体育館は、意匠や設備ではなく、構造の費用がほとんどを占めるため、費用面で工夫できる要素が少ない「ここ5年くらいの入札を見ると、再入札で一者が入るくらいの厳しい予定価格になっている」「体育館のPFIは深刻な状況だ」と答えています。ゼネコンはもっと直接的で「予算はしっかりご用意いただきたい」「(建物の)竣工迄には出来高くらいで清算いただきたい」とまで述べています。
また、「独立採算は難しい」「サービス対価方式がいい」「興行的な形態は考えられない」「市民主体で収入もさほど期待できるものではない」と、述べ、結局守口市の税金で負担することを求めています。
通常PFIは事業の類型として3方式があります。(裏面の図参照)
地方公共団体が民間事業者へお金を支払う形態をサービス購入型といいます。一方、地方公共団体が民間事業者へお金を支払わず、利用者が料金を支払う形態を独立採算型といいます。なお、サービス購入型と独立採算型を合わせた形態(「ミックス型」)もあります。
デベロッパー事業者からも、ゼネコン会社からも独立採算型、つまり、守口市が負担せずに施設利用者から事業費や管理費を徴収する方法は無理との認識が示されていますから、サービス購入型になるのが予想されます。それは守口市が、建設資金、維持管理費用等を民間事業者が提供するサービスの対価として払うということです。
内閣府の説明によるとPFIのメリットは
①国民に対して、安くて質の良い公共サービスが提供されること
②公共サービスの提供における行政の関わり方が改善されること
③民間の事業機会を新たに創り、経済の活性化に貢献すること
と、されています。安くて質の良い公共サービスがなぜ提供できるかと言うと、「性能を満たしていれば細かな手法は問わない、性能発注方式が採用され、効率的なリスクの管理、良好な競争環境の構築などを期待することができる」と、説明しています。手法を選ばず性能だけを追求した結果効率的なリスクの管理ができるだけで、事業費が縮減されるとは一言も言っていません。それどころか、デメリットとして「民間に幅広い業務を任せることになるので、行政がこれまで以上に民間の業務状況を把握して、管理や指導をしなければ、公共サービスの品質の低下を招く可能性があります。」と、守口市が、尚一層管理指導しなければならなくなると言っているのです。
事業を受託した事業者の報告書でも、従来の守口市が発注する建設工事に比べて、新たに「民間借入による金利負担を含む資金調達コストが発生する」「SPC(共同事業体)設立・運営費が発生する」と余分にコストが発生するとし、支出の平準化では「地方債部分に合わせて、民間資金活用部分の平準化が可能となる」と、従来とほとんど変わりがないと説明しています。
従来通り守口市が自ら事業を行おうと、PFIを使おうと、概算140億円の事業費は守口市民の税金で負担しなければならないのです。身の丈に合った事業を肝に銘ずべきです。
大阪IR基本構想(2019年12月) | → | 区域整備計画(2021年12月) | ||
IR推進会議 | 副首都推進本部会議 | |||
投資規模 | 初期投資 | 9300億円 | → | 1兆8000億円 |
収入規模 | 売り上げ | 4800億円/年 | → | 5200億円年 |
うちカジノ | 3800億円/年 | → | 4200億円/年 | |
雇用創出 | 建設時 | 7.5万人 | → | 11.6万人 |
運営 | 8.8万人/年 | → | 9.3万人/年 | |
経済波及効果 | 建設時 | 1兆2400億円 | → | 1兆5800億円 |
運営 | 7600億円/年 | → | 1兆400億円/年 | |
IRからの収入見込み額 | 納付金 | 570億円/年 | → | 740億円/年 |
入場料 | 130億円/年 | → | 320億円/年 | |
税収 | 150億円 | → | 125億円 | |
来場者数 | 1500万人/年 | → | 2000万人/年 | |
総延べ面接 | 100万㎡ | → | 77万㎡ | |
国際会議場 | 1万2000人対応 | → | 6000人以上収容 | |
展示場 | 10万㎡ | → | 3.1万㎡ | |
宿泊施設 | 3000室 | → | 2500室 | |
※税額とは 法人税、事業所税、固定資産税、都市計画税等の概算 | ||||
※インデックス大阪の展示面積は7万㎡ | ||||
※USJの来場者数は年間1450万人。カジノはその1.4倍の入場者 |
IR基本構想は事業者がIR推進会議に提出したものです。それからわずか2年後の昨年提出された区域整備計画では大幅に施設面での規模が縮小されていました。
それでも売り上げは増える、大阪府・市に納付する金額は増えると計画しています。僅かにきちんと反映されているのは固定資産税等の減額です。規模が縮小されれば税額は減少するのは当然です。もちろん、経済波及効果も雇用創出も減って当然ですが、増えると強弁しています。こんなでたらめな計画でのIR認可は許せません
[2022.6.7] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
市民体育館を寺方小学校へ移転?住居地域に建設するのは不可
総合的且つ一体的な観点からの都市計画は街づくりの基本
守口市の令和4年度予算が賛成多数で可決しましたが、日本共産党は杉本議員の反対討論の中でいくつかの問題点を指摘しました。「にぎわい交流施設整備基本計画」を策定し事業を進めるということについてです。
この事業は京阪守口市駅前にある市立体育館を解体しその跡にホール機能を持つ施設を建設し、寺方小学校跡地に市民体育館を新たに建設するもので、それに関連して現在の文化センター(エナジーホール)を解体、跡地を民間に委ね、商業施設あるいは住居施設を誘致するというものです。基本構想の粗い試算でも整備費だけで130億円にのぼる巨大な公共事業です。
体育館を寺方小学校跡地に移転するには幾つかの問題がありますが、大きな障害は守口市の都市計画です。寺方小跡地は第2種中高層住居専用地域ですから、建築基準法法の制限で体育館は建設できません。
敢えて体育館を寺方小跡地に建設しようとすれば手法は3通り考えられます。
①特別用途地区による用途の緩和
②用途地区を変更した上での特別用途地区による用途の規制
③建築基準法第48条のただし書きによる特定行政庁の許可
による方法のいずれかの手順を踏むことにより、用途地域内の体育館整備を可能とすることができます。
①の手法は、建築基準法49条第2項に定めがあり、「用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める」もので「地方公共団体は、その地区の指定の目的のために必要と認める場合は、国土交通省大臣の承認を得、条例で特別用途地区内の建築物の制限を緩和することができる」ものです。
②の手法は「都市の計画的な土地利用を実現するため定められる地域地区の中でも最も根幹をなす制度である用途地域の変更は、都市計画マスタープラン等が見直されるなど、将来のあるべき市街地像の変更が生じ た場合と、土地利用の動向、都市基盤施設等の整備状況等の把握を踏まえた定期的な見直し、いわゆる一斉見直し が基本となっている」もので、最もリスクが高いものです。
利害関係者による公聴会の開催が必要であり、判例にあるように、体育館建設のために用途地域の一部を変更したとしても訴訟に耐え難いものです。とりわけ、寺方小跡地近辺は住居系の地域であり、その中に忽然と商業系が設定されるとすれば都市計画マスタープランも含めて守口市の街づくり全体が市民の信頼をなくしてしまいます。
③の手法は建築基準法48条ただし書きで「特定行政庁が第二種中高層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、この限りでない。」とされている事を利用するもので、文字通り「良好な住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認め」られる場合に特定行政庁によって許可されるものです。この場合特定行政庁とは守口市であり、守口市が守口市に許可するものですから、許可基準というものを明確にする必要があります。そのためには最低でも公聴会の開催、建築審査会の同意というものが必要になります。地方自治体が申請する場合には、一般的には他に必要な土地がないなどやむを得ない場合に限定されています。
また、消防署や警察署などとの協議調整も必要です。
①の手法は国土交通大臣の承認を得て条例で定める。
②の手法は国土交通大臣の承認なく条例化できるが変更後も訴訟のリスクを負う。
③の手法は公聴会の開催、建築審査会の同意が必要。建築審査会に同意の理由説明責任が発生。
となり、いずれも容易ではないことが明らかです。
第6次守口市総合基本計画や令和3年を初年とした都市計画マスタープラン、平成29年3月改定の立地適正化計画など街づくりや土地利用に関する計画では、一言も触れていなかったものが、突然、令和4年主要施策の中に守口市にぎわい交流施設最適配置基本方針(基本構想(素案))として、体育館(アリーナ)を寺方小学校跡地へ移築・新設との方針が打ち出されたものです。
都市計画という街づくり全体を総合的に勘案したうえで体育館の移築・新築検討することをしていないから、用途地域での土地利用に無理が生じてしまいます。今必要なことは性急に体育館の移設・新設を行うのではなく、それぞれの計画の一体性・整合性をはかり、将来の守口の街づくりを市民とともに考えることです。
参照=都市計画変更決定取り消し訴訟判決「都市計画とは、街づくりを様々な観点から総合的、一体的に検討して成り立っているものであり、総合的、体系的なものである。したがって、都市計画の 内容をなす様々な項目は、全体として見ることによってのみ意味のあるもので あるから、このうち、ある部分のみを他の部分や全体から切り離して、その当 否、適法性を論ずることは無意味であり、かつ、総合的に街づくりを考えようとする都市計画の本質に反する。」
「新型コロナウイルス感染症が長期化しその影響が様々な人々に及ぶ中、子育て世帯については、我が国の子どもたちを力強く支援し、その未来を拓く観点から、児童を養育している者の年収が960万円以上の世帯を除き、0歳から高校3年生までの子供たちに1人当たり10万円相当の給付を行う。」(内閣府)として、子育て世代臨時特例給付金事業が行われました。
守口市では令和3年度補正予算(第7号)で、11億1千6百28万1千円、同補正予算(第9号)で、10億7千8百31万6千円、合計約22億円の予算で対応しました。児童1人当たり10万円の支給は令和3年12月27日から開始するとしていました。
児童手当は一般の人は市区町村から支給されますが、公務員の場合は勤務先から支給されます。 ところが、子育て世代臨時特例給付金は一般も公務員も、住所地の市町村に申請して市町村から支給されます。児童手当受給者は申請が必要なく自動的に支給されますが、16歳から18歳の児童に関しては申請が必要です。
児童手当受給者であっても申請が必要なのは公務員です。勤務先から手当が支給されていますから住所地の市区町村にはデータがありません。そこで申請が必要になります。
今回少なくない自治体で公務員の申請漏れが生まれています。守口市でも例外ではありません。一般的には勤務先の自治体等から児童手当受給者には住所地に特例給付金の受給を申請するように助言するべきものです。
守口市はホームページ等で知らせていましたが広報もりぐちには掲載していません。また、16歳から18歳のみの世帯には申請書を送付していました。ところが、公務員の世帯には申請書を通知していませんでした。例えば枚方市では申請が必要と思われる全ての人に申請書を発送しています。
22億円の予算で約3億円の不用額は申請漏れがあったことを示しています。国の制度のゆがみと守口市の広報不足がもたらした申請漏れは救済が求められます。
令和3年度子育て世代への臨時特例給付金実績見込み | ||||
世帯数 | 児童数 | 金額 円 | ||
自動的に支給 (申請不要) | 児童手当受給世帯 | 9,485 | 16,270 | 1,627,000,000 |
申請必要 | 児童手当対象外年齢 | 1,562 | 1,726 | 172,600,000 |
16歳~18歳 | ||||
公務員(守口市にデータがない) | 454 | 787 | 78,700,000 | |
合 計 | 11,501 | 18,783 | 1,878,300,000 |
[2022.6.7] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
借金を返済するのに借金を充てる!悪循環の根を絶たなければ
子どもや孫など、次世代に負の遺産を残してはならない
守口市の令和4年度予算が賛成多数で可決しましたが、日本共産党は杉本議員の反対討論の中でいくつかの問題点を指摘しました。市の借金問題です。令和4年度も45億円の市債を発行します。そのうち財源不足によるいわゆる赤字起債、臨時財政対策債は8億3千万円です。
臨時財政対策債は、国の地方財政計画で国と地方の折半対象の財源不足は解消され、国全体で令和4年度は昨年度から3兆6千9百92億円抑制されました。率にして67%抑制されたことになります。もともと、臨時財政対策債はそれまでは国が全額地方交付税として地方に配分していましたが、平成13年度から法定率分等で不足する財源については、特例加算(国)と臨時財政対策債(地方)により国と地方の折半で負担する仕組みを作り地方に押し付けたものです。
守口市は、臨時財政対策債はその元利償還分を国が地方交付税で負担してくれるので守口市の負担はないと言い続けていました。
日本共産党守口市議団は、地方交付税で負担するといっても、基準財政需要額に算入されるだけで、全額交付税で国が負担してくれるものではないと指摘してきました。
令和4年度の予算では日本共産党の指摘が見事に証明されています。
国と地方の折半対象の財源不足が解消されたのであれば、臨時財政対策債は発行しなくても済みます。ところが国は地方財政計画で「令和4年度は 折半対象財源不足が生じていないことから、以下のとおり財源不足額を補填する」として「③臨時財政対策債の発行(既往債の元利償還金分)」と、述べています。
つまり、令和4年度の臨時財政対策債は、これまで発行した分の元利償還分に充てるために発行するというのです。
守口市が説明してきた元利償還分は地方交付税で補填されるというのは覆されてしまいました。借金返済に必要なお金を現金でなく借金で賄うというものです。現在、金利が低いといっても利子はつきます。表を見てもわかるように、毎年の利子の額も大変な金額です。借金返済のために借金をするという悪循環を続けていけば次世代に大変な負担を残すことになります。
言うまでもなく最大の責任は国にあります。本来地方交付税という現金で地方に交付すべきものを勝手に財源不足は国と地方の折半だとして、地方に借金を押し付けてきたその責任は極めて大きなものがあります。
守口市も「後ほど交付税で補填される」などと国を庇わず、国の責任を明確にして、地方財政を圧迫する制度の改革目指して市民とともに運動することが必要です。
臨時財政対策債 | 単位千円 | |||
年度 | 発行額 | 償還額 | 残額 | |
元金 | 利子 | |||
H13 | 735,400 | 0 | 0 | 735,400 |
H14 | 1,655,400 | 0 | 4,056 | 2,390,800 |
H15 | 2,823,500 | 0 | 16,184 | 5,214,300 |
H16 | 2,040,400 | 22,060 | 45,288 | 7,232,640 |
H17 | 1,565,800 | 93,780 | 76,256 | 8,704,660 |
H18 | 1,393,600 | 215,640 | 103,896 | 9,882,620 |
H19 | 1,264,300 | 356,977 | 128,143 | 10,789,943 |
H20 | 1,184,200 | 459,088 | 143,119 | 11,515,055 |
H21 | 1,837,800 | 582,587 | 170,087 | 12,770,268 |
H22 | 2,953,000 | 637,083 | 189,684 | 15,086,185 |
H23 | 2,655,300 | 735,996 | 203,370 | 17,005,489 |
H24 | 2,865,300 | 773,018 | 215,074 | 19,097,771 |
H25 | 3,361,300 | 845,519 | 224,036 | 21,613,552 |
H26 | 3,148,500 | 952,144 | 222,858 | 23,809,908 |
H27 | 2,906,900 | 1,104,027 | 214,383 | 25,612,781 |
H28 | 2,296,100 | 1,897,477 | 194,600 | 26,011,404 |
H29 | 2,452,200 | 1,510,158 | 165,478 | 26,953,446 |
H30 | 2,035,029 | 2,141,935 | 147,096 | 26,846,540 |
R1 | 1,938,744 | 1,799,078 | 114,382 | 26,986,206 |
R2 | 1,766,401 | 1,946,232 | 92,107 | 26,806,375 |
※決算統計資料より |
守口市から学童保育運営の委託を受けた㈱共立メンテナンスから指導員9人が雇い止めされたのは無効だとして、地位確認などを求めていた訴訟が大阪地裁で和解しました。地位確認を求めて訴えていた原告側が4月22日記者会見を行い、発表しました。
守口市学童保育指導員雇止め事件原告団・守口市学童保育指導員労働組合・同弁護団の声明によれば、和解内容は次のとおりです。
①共立は、雇止めをめぐり紛争となり、訴訟が係属し、大阪府労委から雇止めを不当労働行為と認める救済命令が確定したことを受け止め、原告らに対する雇止め通知を撤回する。
②2020年3月31日限り、原告らと共立の労働契約が会社都合退職により終了したことを確認する。
③共立は原告ら及び組合に対し、本件命令に基づき支払った既払額を除き解決金を支払う。
④共立は、組合に対し、大阪府労委が命じた文書を手交する。
⑤共立と組合は、労働組合法の趣旨に則って団体交渉を行うことを約束する。
原告団は
「私たち原告団は、一日も早く子どもたちや保護者のところへ戻って大好きな学童保育指導員の仕事をすることを願ってこの2年間頑張ってきました。それが叶わないことは、どんなに勝利和解の内容だと分かっていても、悔しくて、辛い気持ちでいっぱいです。
府労委命令が確定して、命令を履行すると言ってきて会社が、裁判では一転して職場復帰を頑なに拒んだ事案でした。
守口の学童保育に戻りたいという気持ちだけでたたかってきた和解闘争。応援してくださったみなさんに心からのお礼を申し上げます。」
と、述べています。
㈱共立メンテナンスは原告団の記者会見に先立って大阪府が命じた文書を原告団に手交しました。また、雇止めの通知を撤回し、会社都合による労働契約の解消により、2020年3月末日に退職したことになりました。
さらに、会社側が、雇い止め後に残っていた4年間の委託期間に働いた場合の賃金総額を上回る金額を支払うことになりました。しかし、職場復帰は実現しませんでした。
労組の委員長は「雇い止め通知撤回の一言があるだけで本当にほっとした。やってきたことは間違っていなかった。学童保育は民間委託になじまず、公的責任で運営されるべきだ。保護者市民とともに守口の学童保育をよくする運動に取り組んでいきます」と述決意を語ります。
4月22日 勝利和解の記者会見を行う原告団・弁護団 大阪市内
[2022.6.7] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
国保加入者が納めた保険料が溜まりに溜まって21億7千万円
杉本議員、保険料軽減にと追及~市長 基金活用での軽減は考えていない
守口市議会2月定例会で日本共産党の杉本えつ子議員が令和4年度市長の市政運営方針及び予算案に質問を行いました。国民健康保険についての質問と答弁をお知らせします。
国民健康保険についてお伺いします。
国保会計の今年度末の財政調整基金は21億7千万円にのぼることが判明しています。この基金の原資は、被保険者が払った保険料です。医療給付に係る国や府の補助金・負担金は、多く交付されていれば清算され返還されます。ところが、被保険者が支払った保険料は精算されずに翌年度へ繰り越すかあるいは基金に積立てられます。
本来、国保会計は不足もせず余りもしないというのが建前です。被保険者が納めた保険料が余って貯金に回すというのはあってはならないことなのです。
しかもその金額が21億7千万円という膨大な額に膨れ上がってしまっています。
例えば令和4年度国保の財政運営に責任を持つ大阪府への納付金は、約44億円です。そのうち保険料で納付されるのが35億5千万円ですから、基金の21億5千万円がいかに膨大な金額であるかがわかります。
被保険者の人数が2万9千3百人と推計されますから、基金全額を保険料軽減に回せば、一人当たり7万5千円が減額されます。
ただでさえ、高くて払えない、保険料が生活を圧迫すると言われているほどですから、この際、思い切って基金を取り崩し、保険料を引き下げてはどうですか。市長のお考えを聞かせてください。
答弁
本市は、平成30年度から大阪府の統一基準に移行しております。統一基準におきましては、保険料の引き下げを目的とした国民健康保険財政調整基金の取崩しは認められていないことから、基金を活用した保険料の引き下げは、本市として考えておりませんが、令和4年度は、国民健康保険財政調整基金を活用し、まずは病気にかからないための疾病予防事業の充実を図つてまいります。
議案第16号、令和4年度守口市特別会計国民健康保険事業予算に反対の討論を行います。
令和4年度の大阪府の統一保険料、それに合わせる守口市の保険料は医療分で所得割の料率、均等割り、平等割りすべてにおいて値上げです。介護分も所得割料率、均等割りで値上げとなっています。その一方で令和3年度末の財政調整基金は21億7千万円に膨れ上がりました。
この財政調整基金は、被保険者が支払った保険料がたまったもので、本来の所有権は被保険者にあります。
保険料を決定するのはこれまで通り市町村です。少なくとも、府内保険料統一年度とされる令和6年度までは自治体において独自の保険料設定ができます。財政調整基金の額は、1人当たりに換算すれば、7万5千円という金額です。この基金を本来の所有権者である被保険者に還元して負担を軽減をすべきです。
溜め込み金があるにもかかわらず、大阪府の言いなりに保険料を値上げし、市民に負担を強いる本予算案は認められません。
[2022.6.7] -[新守口]
大阪のコロナウイルス感染による死者の数は全国で最多です。人口100万人当たりの死者数(グラフ①)も、実際の人数(グラフ②)でも、群を抜いています。
吉村知事は頻繁にテレビに出演してコロナ対策をやっているかのようにふるまっていますが、感染者数と重症者数を述べていることが大部分です。ごく稀に大阪府の対策について説明していますが、ほとんどその施策が功を奏したことはありません。
その最たるものがコロナに効くワクチンです。2年前の2020年、フジテレビの「グッデイ」に出演した吉村知事は「大阪府・市、大学、病院が参加したオール大阪でワクチンを開発する」「大阪ワクチン実現出来ます」「年内に10万、20万単位で打っていきたい」と述べていましたが、2年たった今ワクチンについては口をつぐんだままです。
また、鳴り物入りでインデックス大阪に84億円もの税金を投じてつくられた「野戦病院」(吉村知事)こと1000床の大規模医療・療養センターの利用は多い時でも、僅かに7%未満(表①)で、5月末で終了する事が決定しています。
大阪の死者が多いことに関して吉村知事は「お亡くなりになった方の年齢層を見ても、80代以上の方が70%、70代以上を含めると90%。高いリスク層のところに感染が広がっている」と、高齢者が多いことに原因があるかのような発言をしています。実態は東京都の高齢者は大阪の1.3倍(グラフ③)ですが、死者は大阪が東京より593人も多いのです。
感染者が医療機関に入院できているのは僅かに3%未満です。圧倒的に多いのが自宅療養、入院等調整中という名の自宅待機です。
コロナ感染が拡大の一途をたどった20年度、大阪府内の病院では、一般病床がなんと「123床」も削減されています。10万人当たり保健師の人数も神奈川県に次いでワースト2です。
維新の会の公務員削減は「ぜい肉を落とす」と言いながら、実は筋肉を削り落としていたのです。
[2022.6.7] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
学童保育不当解雇問題で速やかに円満に解決するよう伝えている
高齢者への特殊詐欺対策機器の貸付で最新式の機器は考えていない
守口市議会2月定例会で日本共産党の杉本えつ子議員が令和4年度市長の市政運営方針及び予算案に質問を行いました。その要旨をお知らせします。④
こども園・待機児童解消に向けて
令和4年度の保育施設への入園について利用申請した児童全員の入園はできるのか。特に3歳児の2号での入園や0歳児の入園は小規棋保育園が増えても、今年はまだ決まらないと保護者は困っています。全ての年齢で入園を待機する児重ゼロに向けて具体的な取組を示してください。また、 令和4年度予算では「建て替え意向のある市内の私立認定こども国4園に対し、 保護者からのニーズが高い1歳児及び2歳児の定員拡大を求める。」としているが、具体的に4つの園それぞれに1歳児、2歳児それぞれ何名の定員増を求めるのか示してください。
答弁
令和4年4月の入園を希望されている全ての皆さんに施設をご利用いただけるよう、現在、利用調整を精力的に進めているところです。 今後も、保育の必要性の高い利用希望者に対し、市内全域を視野に個別に空き枠状況を案内するなど、引き続き、きめ細やかな利用調整に努めてまいります。
なお、新年度に着工される私立認定こども園の建て替えに伴う1・2歳児の定員の拡大については、本市との協議も踏まえ、現時点の計画では、1歳児16名、2歳児6名の定員増を予定しておられます。
学童保育委託先の行政処分問題にっいて
共立メンテナンスが学重保育支援員の雇止めを行つたことに対し、 大阪府労委は不当労働行為を認定し、 共立メンテナンスに謝罪と雇止めの撤回、支援員の職場復帰を命じる行政処分を行った。しかし、 共立メンテナンスはいまだ支援員を職場復帰させておらず、府労委命令を履行していない。 行政処分を履行しない行為に対して、 守ロ市は同じ行政としてどのように認識しているのか。
答弁
受託事業者による大阪府労働委員会命令の履行状況について使用者からの報告によれば、賃金相当額の支払いや団体交渉の開催、申立人への文書手交等は、既に履行しており、復職については、地位確認訴訟において、現在、和解協議が進行中と聞いております。受託事業者に対しては、本市として既に、速やかに労使で円満解決するよう伝えるとともに、委託事業であるもりぐち児童クラブ入会児童室の適切な運営には万全を期すよう強く求めています。引き続き本件については、労働法令上の「労使自治」の観点からも和解協議を見守ってまいります。
守ロ小学校の校舍の增築計画について
守口小が土居小と統合してから15年経過した。 守ロ小の再増築は統廃合時の児童数の増加推計どおりであったのか。土居小や他の公共施設跡地が売却され、マンションが建設されたことによる児董数の增ということであれば、統鹿合計画の推計が甘かったと言わざるを得ない。人口変動の予測は困難であり一時的な児童の減少で廃校を急ぐぺきではないと考えるがどうですか。
今回の守ロ小の増集計画はどれほどの規模の校舍建設になるのか。費用はどれぐらいと推計されているか示してください。。
答弁
本市の児童・生徒数は、全国的な少子化傾向の中で、緩やかな減少が予想されており、一定規模の集団の中で、一人一人の資質や能力を伸ばしていくことが、子どもたちにとって望ましい学習環境であることから、今年度、「新しい学校・園づくり審議会」において、学校規模や適正配置等についてご議論いただいており、 今後はその答申を踏まえ、具体的な学校統合等について検討を進めてまいります。
なお、守ロ小学校は、令和4年に開校150周年を迎えますが、近年、児童数の増加だけではなく、35人学級の実現、 特別支援学級や通級指導教室の増加、 新しい時代の学びの実現等により、必要な教室数の確保を図るため、将来の児韋数及び学級数の推移も見込み、令和4年度において、用地の測量と併せて、新しい時代にふさわしい校舎等の在り方について具体的に検討してまいりますので、現時点では、施設規模及び所要費用は未定です。
高齢者向け特殊詐欺対策機器の無料貸し出しについて
特殊詐欺対策機器は、現在進化しており、通話内容を録音し、AIで解析することで詐欺の危険性を察知できるものもあり、犯罪検知に役立っている事例があります。
本市でも単なる録音機器ではなく、AIを活用した機器に変更してはどうでしょうか。
答弁
高齢者の特殊詐欺被害の防止に向け、 本市ではこれまでから、守口警察署との連携により、特殊詐欺対策機器の貸し出しを行つており、令和4年度においては新たに200台を追加し、引き続き取り組んでいくこととしております。
ご質間のAIを活用した機器につきましては、考えておりません。