こんにちは。守口市会議員団です。
馬場菊水線の自転車専用レーンが突然方向転換
自動車の車線も4車線のまま!市民に説明がないままの変更
平成31年2月定例会で西端市長は市政運営方針において「国道163号と内環状線を結ぶ、都市計画道路馬場菊水線は、歩行者や自転車の十分な通行空間を確保し、交通事故のない安全な道路環境の実現を図るため、平成32年度の完成を目指して、2車線化に向けた整備工事を実施してまいります。」と、述べました。
また、総務建設委員会でも、「今回整備させていただく予定の自転車通行帯の幅員としましては1.5メートルございます。」と、答弁し、自転車専用レーンを幅1.5メートルで設置するとしていました。
さらに、市民に広く公開されている「平成31年度新規事業実施計画書には馬場菊水線(全長1.8㎞)について、現在の4車線から2車線に変更し、既存歩道を1m拡幅、車道に自転車通行区間を整備すると明記しています。そして、平成31年度は約3億9千4百万円、総額7億6千9百万円の事業費を見込むとしています。
そして、この事業は、土居公園の整備事業にも深くかかわっています。
平成31年1月24日付で「都市再生整備計画」を国土交通省に提出していますが、これは旧守口保健所買収のための補助金の申請のための書類です。守口市都市核周辺地区整備方針で基幹事業として「都市計画道路馬場菊水線自転車走行空間整備事業」と位置付けています。その中で「市最大の土居商店街へのアクセスについては自転車を利用するケースが多くみられますが、歩行者、自転車の接触事故(歩行者事故25件、自転車75件『29年度』)が後を絶たず、活性化には安全に通行できる自転車走行空間の整備が必要となってきます。都市計画道路馬場菊水線の自転車走行空間を整備し、道路幅が狭く視距の悪い周辺道路から自転車を誘導すれば土居商店街まで安全にたどり着くことができ、市唯一の地区公園である大枝公園との連携が強化され、商店街の活性化に大きく寄与します」とまで述べています。つまり、土居商店街の活性化には馬場菊水線(大枝公園北側の道路)の自転車専用レーンの設置が不可欠であるというのです。そして、29年現在の100件の自転車・歩行者の事故を平成33年(令和3年)には75件に減らすとしています。
ところが、今年の9月になって突然、馬場菊水線の自転車専用レーンの設置を取りやめ「当面の間、暫定4車線として整備する」と、方向転換したのです。その理由について「2022年秋にオープン予定の大規模商業施設(門真市松生町右の図)の影響により、大幅な交通量の増加(休日1.5倍、平日1.25倍)が見込まれる」からとしています。
自転車専用レーンを設置するために守口市は、平成28年度に「都市計画道路馬場菊水線調査等業務委託」に1360万円もかけていたのです。その調査報告書では3案が提示されましたが、いずれも車道は2車線とし、自転車専用レーンを設置するとされていました。
自転車が安全に走行するためには専用レーンが必要です。すでに馬場菊水線の整備は一部が完了していますが、1面の写真のように、車道の端に「矢羽根」を描いただけの自転車レーンでは、府道などと同じように自動車が通るたびに恐怖を感じるようになっています。
国にも補助金申請で自転車専用レーンの設置を明示し、市長が市政運営方針で車道は2車線化すると示し、議会の委員会では自転車専用レーンの幅員は1.5mと説明していながら、いとも簡単に変更されてしまいました。
議会の議決の重みはないのでしょうか。そして何より、市民への説明責任はどうなっているのでしょうか。
日本学術会議から推薦された新会員6人を菅首相が任命拒否したことは、学術会議法に反し、憲法で保障された「学問の自由」を脅かす重大問題。任命拒否を撤回すべきです。
学術会議会員の任命拒否は、なぜ国民全体の問題なのか、憲法になぜ「学問の自由」(第23条)が独立した条項として明記されたのか。
明記した国は少ない 軍国主義の反省から
戦前の軍国主義の歴史への反省からです。多くの国では「学問の自由」は「思想・表現の自由」の中に含まれると解釈されていますが、日本国憲法には「表現の自由」(第21条)の上に「学問の自由」が独立して明記されています。そういう国は少数です。
侵略戦争拡大 相次いだ弾圧事件
戦前、政府が学問と思想の自由に介入・弾圧し、科学者が戦争に動員されました。京都帝大の滝川幸辰教授の刑法学説が「国体に反する」として免官された「滝川事件」(1933年)、東京帝大の美濃部達吉教授が公職を追われた「天皇機関説事件」(1935年)はその代表的例です。
翌36年には軍部のクーデター「二・二六事件」が発生、以後軍部の力が
一層大きくなり、国民生活の隅々まで統制され、政府は侵略戦争拡大に突き進みました。「学問の自由」への攻撃はその契機になりました。
志位委員長の質問に首相答弁不能
学術会議会員の任命を拒否した問題で志位氏は、菅首相が学術会議の推薦名簿について「偏っている」「民間・若手が少ない」「多様性が大事」などとしながら50代前半の研究者や女性の任命を拒否したことを厳しく批判。首相は答弁できませんでした。
[2020.11.29] -[インフォメーション]
核兵器禁止条約1月22日発効
ホンジュラス批准50カ国到達
「歴史的な日」
人類史上初めて核兵器を違法化する核兵器禁止条約の発効が決まりました。中米ホンジュラスのロサレス外相が24日、ツイッターで同条約の批准書を国連に寄託することを明らかにし、批准国が条約の発効に必要な50カ国に到達しました。条約の規定で同国の批准書が国連に寄託されて90日後の来年1月22日に発効となります。
ロサレス氏はツイッターで「今日は歴史的な日だ。国連事務総長に寄託される批准書に署名した。これでホンジュラスが50カ国目の批准国になり、条約発効が可能となる」と述べました。
同条約は2017年7月、国連の会議で122カ国が賛成して採択。同年9月、各国に署名が公開されました。批准国は今月23日、ジャマイカとナウルが批准書を国連に寄託し、49カ国になっていました。条約署名国は現在84カ国に達しています。
同条約は核兵器の使用や使用の威嚇、生産、保有、実験、配備などを広く禁止。前文は、完全廃絶こそが二度と使われないための唯一の方法だとうたい、被害者支援・環境回復の規定を盛り込むなど、日本の被爆者の長年の要求も反映しています。
同条約の発効で、核兵器は違法なものとなります。米国をはじめとする核兵器国に対し、核兵器の廃絶を求める上で、国際法上の確固とした根拠となります。「核兵器のない世界」の実現に大きく寄与します。
核兵器国や日本などその同盟国は、同条約を敵視し、その発効の妨害まで繰り広げました。それに対し、世界の反核・平和運動が各国政府に働きかけ、条約の発効に尽力しました。同条約は今後も、条約に加わらない諸国に対して、大きな政治的・道義的な拘束力となります。
2020年10月24日、新たにホンジュラスが批准書を国連事務総長に寄託して
50か国となりました
(ガイアナ、タイ、バチカン、メキシコ、キューバ、パレスチナ、ベネズエラ、パラオ、オーストリア、ベトナム、コスタリカ、ニカラグア、ウルグアイ、ニュージーランド、※クック諸島、ガンビア、サモア、サンマリノ、ヴァヌアツ、セントルシア、エルサルバドル、南アフリカ、パナマ、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ボリビア、カザフスタン、エクアドル、バングラデシュ、キリバス、ラオス、モルディブ、トリニダード・トバゴ、ドミニカ、アンティグア・バーブーダ、パラグアイ、ナミビア、ベリーズ、レソト、フィジー、ボツワナ、アイルランド、ナイジェリア、ニウエ、セントクリストファー・ネイビス、マルタ、マレーシア、ツバル、ジャマイカ、ナウル、ホンジュラス)。
※クック諸島、ニウエは、同条約に調印せずに加入書を国連に寄託しました。加入は批准と同じ法的効力を持ちます。
大阪市を廃止して特別区を設置することについての住民投票が11月1日投開票で行われました。
これは2015年に同じように住民投票で否決されたものを、その後の府知事・大阪市長のいわゆるダブル選挙で維新の候補者が当選したことを受け「民意を得た」と、再び住民投票を行ったことによるものです。
2015年当時と違って今回は自民党の府議団の一部と、公明党が賛成に回るという中で行われました。朝日テレビとjX者の合同世論調査によると、9月19日・20日の第1回目の調査では、賛成49.1%、反対35.3%、未定・不明15.6%と、賛成が圧倒的でした。そのため大阪市廃止賛成派は余裕で勝利できるものと思っていたようです。ところが、第2回目、第3回目と回を追うごとに反対が急増してきました。
そして、10月30日・31日の投票日直前の第7回目調査では、賛成45%、反対46.6%と、反対が賛成を上回りました。
確定得票は、反対が69万2千9百96票、賛成が67万5千8百29票と、1万7千票余の僅差で反対が上回りました。その結果、再び大阪市を廃止して特別区を設置することは否決されました。
今回も前回に続いて賛成反対が拮抗していましたが、前回は1万票余の差でしたが今回はその差が7千票ほど広がりました。
維新の会の1丁目1番地の政策である「都構想」が否決されたことを受け、同党代表代行の吉村知事は「都構想は僕が挑戦することはありません」「都構想は間違っていたのだろう」と、述べました。大阪市民を2つに分断した住民投票を行ったことに対するその責任を痛感するべきです。
大阪市を廃止し特別区を設置することについての住民投票の結果 | ||||
賛成 | 反対 | 合計 | ||
北区 | 今回 | 38,207 | 29,689 | 67,896 |
前回 | 36,019 | 25,001 | 61,020 | |
都島区 | 今回 | 29,758 | 26,805 | 56,563 |
前回 | 30,135 | 26,671 | 56,806 | |
福島区 | 今回 | 22,017 | 19,007 | 41,024 |
前回 | 21,586 | 17,267 | 38,853 | |
此花区 | 今回 | 15,741 | 17,866 | 33,607 |
前回 | 17,597 | 18,872 | 36,469 | |
中央区 | 今回 | 24,766 | 23,814 | 48,580 |
前回 | 24,336 | 20,657 | 44,993 | |
西区 | 今回 | 26,824 | 23,026 | 49,850 |
前回 | 26,094 | 19,160 | 45,254 | |
港区 | 今回 | 18,491 | 24,527 | 43,018 |
前回 | 21,410 | 23,351 | 44,761 | |
大正区 | 今回 | 15,911 | 18,278 | 34,189 |
前回 | 16,646 | 21,211 | 37,857 | |
天王寺区 | 今回 | 20,042 | 21,853 | 41,895 |
前回 | 18,327 | 20,815 | 39,142 | |
浪速区 | 今回 | 13,294 | 12,435 | 25,729 |
前回 | 13,563 | 12,189 | 25,752 | |
西淀川区 | 今回 | 22,971 | 25,511 | 48,482 |
前回 | 23,670 | 28,337 | 52,007 | |
淀川区 | 今回 | 47,415 | 38,688 | 86,103 |
前回 | 48,566 | 38,903 | 87,469 | |
東淀川区 | 今回 | 40,862 | 40,375 | 81,237 |
前回 | 43,388 | 41,340 | 84,728 | |
東成区 | 今回 | 20,771 | 21,102 | 41,873 |
前回 | 20,689 | 20,667 | 41,356 | |
生野区 | 今回 | 24,142 | 26,085 | 50,227 |
前回 | 25,396 | 29,190 | 54,586 | |
旭区 | 今回 | 23,123 | 25,894 | 49,017 |
前回 | 23,145 | 28,048 | 51,193 | |
城東区 | 今回 | 46,976 | 46,121 | 93,097 |
前回 | 46,728 | 45,784 | 92,512 | |
鶴見区 | 今回 | 29,842 | 28,555 | 58,397 |
前回 | 29,859 | 29,752 | 59,611 | |
阿倍野区 | 今回 | 28,578 | 34,814 | 63,392 |
前回 | 30,434 | 32,446 | 62,880 | |
住之江区 | 今回 | 31,150 | 32,838 | 63,988 |
前回 | 33,184 | 36,880 | 70,064 | |
住吉区 | 今回 | 36,242 | 44,287 | 80,529 |
前回 | 38,623 | 45,950 | 84,573 | |
東住吉区 | 今回 | 32,404 | 36,098 | 68,502 |
前回 | 34,079 | 37,322 | 71,401 | |
平野区 | 今回 | 43,930 | 52,307 | 96,237 |
前回 | 46,072 | 56,959 | 103,031 | |
西成区 | 今回 | 22,372 | 23,021 | 45,393 |
前回 | 25,298 | 28,813 | 54,111 | |
合計 | 今回 | 675,829 | 692,996 | 1,368,825 |
前回 | 694,844 | 705,585 | 1,400,429 | |
今回とは2020年11月1日執行の住民投票 | ||||
前回とは2015年5月17日執行の住民投票 |
[2020.11.29] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
日本共産党杉本議員が市道の改修を求める
道路は守口市の顔ともいうべき存在・大幅予算増で改修を
守口市議会定例会最終日の9月30日、日本共産党の杉本えつ子議員が一般質問を行いました。
今回は、道路改修についての質問と答弁の概要をお知らせします。
次に道路の回収についてお伺いします。
道路法では第42条で「道路管理者は、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない」としています。
また、同施行令35条の3では「道路の損傷、腐食その他の劣化その他の異状があることを把握したときは、道路の効率的な維持及び修繕が図られるよう、必要な措置を講ずること。」とされています。
いずれも道路管理者である市長に守口市道については良好な状態を維持するために修繕することを義務づけているのです。
さて守口市の道路は総延長、約20万5千メートルあります。
道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律による国費率のかさ上げ措置について、今後も引き続き計画的に道路の整備・機能強化に取り組んでいく観点から、平成30年度以降10年間継続されることとなりました。
そこで、守口市は、大阪府と連携して「道路の整備に関するプログラム」を策定し①まちづくりと地域の安全・安心を支えるみちづくり②通学路等の生活空間における安全・安心の確保③道路施設の適確な老朽化・地震対策としてそれぞれ個所付けを行い予算、期限などを設定し事業を進めています。
しかし、守口市の道路の現状は「道路の整備に関するプログラム」の実施だけではとても追いつかないほど劣化しているのが現状です。前に私道の整備について質問したとき「私道は個人の財産であり、本来所有者が適切に管理すべきものである」と答弁されました。であるのなら、市道は管理者である市長が適切に管理すべきものです。傷んで劣化した市道をいつまで放置しておくのか、市長の管理責任が問われています。
路面性状調査の結果と道路改修について
平成29年度に1200万円かけて路面性状調査を行いました。その結果はどうだったのでしょうか。守口市はコンクリートや煉瓦造りの道路はなく、アスファルト舗装がほとんどですが、路面性能評価4.0以下は修繕が必要であり、3.0以下では早急に修繕が必要であるとされています。4.0以下の道路改修の計画をお示し下さい。
あまりにも危険な道路については市民からの通報により、市が緊急性の高いと判断した者は優先的に改修を行っているようですが、その部分だけにとどまっている傾向があり、ひどいところでは、まるでパッチワークのようになっているところがあります。また、「スクールゾーン」とか「止まれ」とか前方に横断歩道ありの標識であるひし形マークなど道路に書かれている文字や標識が消えているところもあります。
部分だけの改修ではなく、より広い範囲での改修を行うべきだと考えますがいかがでしょうか。
道路のアスファルト舗装の耐用年数は10年と言われていますが、あくまでも設計時の目安で、実際はそれ以上持つとされています。
しかし、単なる修繕ではない計画的な道路改修は必要です。
守口市の道路維持改良工事は、平成30年度には2003メートル、令和元年度に馬場・菊水線の工事1800メートルを入れて3850メートルと、遅々として進んでいません。抜本的に道路維持改修の予算を増額し、幹線道路だけでなく、生活道路についても道路改修のスピードを上げるべきであるがどうでしょうか。
11年間連続黒字で令和元年度決算では19億5千万円の黒字であると内外に誇らしげに示しています。
しかし、街の顔である道路がこの有様ではあまりにも情けない者です。以前は守口市から他市に入ったところで道路の状態が悪くなるので市境を超えたことがわかると言われていましたが、今は全く逆の有様で市の境がわかると言われています。
黒字というのなら是非、市道改修の予算を大幅に増額し、スピード感を持って取り組んでください。
答弁
道路改修のご質問に一括してお答えいたします。
まず、平成29年度に実施した路面性状調査では、早急に修繕が必要な維持管理指数MCI(メンテナンス・コントロール・インデックス)3.0以下の路線が全体の0.37%、修繕が必要な4.0以下の路線が全体の12.8%でした。この結果を基に、幹線道路においては、5か年の補修計画を策定し、順次計画に基づき改修を行っています。
また、生活道路の改修につきましては、路面性状調査の結果や日常のパトロール、さらに市民からの通報等を受け、現況を確認の上で、コスト面や施工性を勘案しつつ、順次、必要な補修を行っています。今後とも、市民のみなさんが安心して快適に通行できるよう、努めてまいります。
守口市が学童保育(児童クラブ・入会児童室)の運営を共立メンテナンスに委託してから1年半が過ぎました。共立メンテナンスという会社の社会的同義に反する数々の問題点が次々に発覚しています。
最大の問題点は、学童保育という子どもの放課後居場所づくり、子どもの成長を保障するために必要不可欠の指導員(放課後児童支援員)を1年間の雇用で雇止めしたことです。
守口市との雇用契約が続いていた指導員が共立メンテに雇用される際に細川支店長が「共立メンテナンスにおいては有期雇用契約の更新が行われることが大半であり、よほどのことがないと更新拒絶はない」と、守口市の時と同じように契約は1年間であるが、更新して継続雇用することを述べていました。ところが、その約束を破り、今年の3月末で13人ものベテラン指導員を雇止めにしたのです。
共立メンテは昨年も学童指導員労組からの団体交渉を拒否し、大阪府労委から団体交渉を応諾せよとの命令を受けていました。(現在中労委で争われています。)
今年は、雇止めされた13人の指導員が「雇止めは不当労働行為である」として、府労委に訴えています。
10月22日は、府労委の守口学童雇い止め事件の第2回調査日でした。しかし、共立メンテナンスは、第一回期日に引き続き今回も欠席しました。しかも今回は、「欠席します」の連絡もありませんでした。府労委での期日の日程は、組合、共立メンテ双方の代理人が話し合って調整して決めます。当然22日も双方の合意によるものでした。それを全くの無断欠席したのです。
まともな会社がすることとはいえません。このような会社に委託した守口市の責任も重大です。
[2020.11.29] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
日本共産党杉本議員がPCR検査実施拡充などのコロナ対策について提言
市独自のPCR検査センターの開設などを求める
守口市議会定例会最終日の9月30日、日本共産党の杉本えつ子議員が一般質問を行いました。
今回と次回に分けて質問と答弁の概要をお知らせします。
新型コロナ感染拡大の今後の予測は、まだまだ見通しがたてません。守口市では、26日に3人感染者が判明し、市内の感染者は124人と報告されました。守口市として3蜜防止の呼びかけや、感染者数の公表をされていますが、市民の「もし感染したらどうしたらいいのか」という不安は増すばかりです。
新型コロナウイルス対策として守口市はどのような対策を考えているのかを4点うかがわせせていただきます。
まず一つ目の質問です。
感染拡大が増えると保健所への電話はつながりにくくなります。保健所が守口市に所在していても守口市と門真市を管轄しています。守口市でも感染拡大の勢いは春より増えています。今後の見通しをもって、守口市独自で医師会と連携して、コロナ感染相談窓口を開設して保健所や医療機関への橋渡しができる体制をつくる必要があると思いますがいかがですか。
答弁
新型コロナウイルス感染症の相談窓口につきましては、感染症対策について法律上、権限を有する大阪府が電話窓口「新型コロナ受診相談センター」をすでに設置しており、本市においても市民からのお問い合わせの際には、その都度職員が府の相談センターを丁寧にご案内していますので、市が重ねて相談窓口を設けることは考えておりません。
二つ目は、この間軽症と発表される方が多くいますが、その場合はどこでどんな療養・隔離をされているのでしょうか。最近は軽症や無症状の方が自宅待機されてていて家庭内感染が起きているという事例も多く報告されています。病院への入院にいたらない場合は、守口市内のホテルと連携して市内で隔離できる体制が必要と考えますが、どうお考えですか。
答弁
宿泊療養施設の確保につきましても、医療行為の必要性を含め大阪府が罹患者の状態を把握の上、権限に基づき適切に処遇する役割を担っており、その観点から民間のホテルと協定を締結し、一定の部屋数を確保しています。医療提供体制を調整する権限を有しない本市として独自に罹患者を隔離する体制を確保することは考えておりません。
そして三つ目の質問です。PCR検査は、新型コロナウイルスを発見するのに有効な検査で、無症状でも陽性すなわちウイルスを持っていると判明された方が待機して、他の人と接触されないことで感染の拡大を防げるのです。だから、症状があって陽性と判定された人の濃厚接触者だけでなく、感染者が出た施設や地域全体で広くPCR検査をして、感染を抑え込んでいるニューヨークにならって自治体でPCR検査を進めるところも増えています。東京の多摩市では、市と医師会によるPCR検査センターの設置だけでなく、市内で10に近い診療機関で唾液による検査を導入し、多くの市民のニーズに応えられる態勢を整えています。また、飲食業関連の方や介護事業所などリスクの高い方へのPCR検査が可能な態勢を市単独で作っている自治体もあります。
他にも保健所をもたない自治体で、閉校された学校などを利用して、ドライブスルーやウオークスルーのPCR検査センターをつくっているとこ
ろもあります。ぜひ、守口市でも医師会と連携して市独自のPCR検査センターを開設して、医師が必要と認めた方や、リスクの高い職場で働いておられる方が無料で検査を受けられる体制を検討してください。
また万が一、市内で市立小・中学校や市内保育所、介護施設などで感染者が発生した場合、保健所から濃厚接触者と判定された方以外の方も、市独自で無料で検査できる仕組みが必要と思われます。施設の中の部分的検査では、本当に安心してその施設を利用していいのか不安をかかえたまま過ごすことになります。厚生労働省は、7月9日の参院内閣委員会で、我が党の田村智子議員の質問に対して「濃厚接触」にあてはまらなくても、感染が疑われる無症状者に自治体の判断で行政検査を行える旨を答弁しています。行政検査は保険適用の検査ですので、検査の費用についての補助も必要です。感染者の発生した施設の従事者も利用者も無料で検査できる体制が必要です。守口市はどのような対応策を考えていますか。
最後の質問は、特に、毎日感染と向き合い緊迫している医療に従事されている方や、『3蜜を避け、ソーシャルディスタンスをとる』と言われても、直接利用者さんに接するのが仕事の介護や保育そして、密にならざるを得ない教室で子どもたちと向き合っている小中学校教諭といった職業では、ひとたび職員が感染すれば、その施設を利用している患者・高齢者・障がい者・乳幼児・学童・生徒にまで広がるクラスターの恐れのあるところです。従事者の方々が少しでも不安を抱かずに職務に専念できるよう、定期的なPCR検査の実施も必要です。
守口市として、検査を必要とする人が定期的に何回でも無料で検査を受けられる体制づくりについてのお考えをお聞かせください。
答弁
PCR検査の体制につきましては、現在、保健所の疫学調査により濃厚接触者として特定された方や、濃厚接触者以外の関係者でも医師によりPCR検査が必要と判断された方については、公費負担や健康保険の自己負担部分への助成制度を用いつつ府保健所がその権限と責任において検査体制を確保しております。施設で集団感染いわゆるクラスターが発生した場合の扱いも同様です。従いまして、保健所の要請や医師の判断に基づかない、任意の検査希望者を対象とするPCR検査センターを市が独自に開設し、その検査費用を無償化することは、現在のところ考えておりません。
令和2年度 市町村別普通交付税決定額 | ||
単位 千円 | ||
市町村 | 普通交付税 | |
R2 | (参考)R元当初算定 | |
守口市 | 6,665,847 | 6,685,556 |
枚方市 | 12,163,990 | 11,978,290 |
寝屋川市 | 13,100,826 | 12,908,147 |
大東市 | 4,833,451 | 4,854,119 |
門真市 | 6,224,092 | 6,645,826 |
四條畷市 | 3,795,266 | 3,655,704 |
交野市 | 3,377,615 | 3,339,190 |
令和2年度の普通交付税の算定結果が7月31日に公表されています。総務省の発表によれば、66憶6千5百84万7千円です。昨年度の当初予算での算定額は、66億8千5百55万6千円でしたから、約2千万円の減となっています。
守口市は当初予算では、68憶4千万円と見積もっていました。予算との比較では1億4千7百万円の減となります。
地方交付税(普通交付税)はこの間、前年度を上回って増え続けていましたが、今年度は久しぶりに前年度を下回りました。
北河内7市では、守口市のほかに大東市が約2千万円の減、門真市が約4億2千2百万円の減となっています。
需要額も収入額も毎年増え続けていますが、今年度は、収入額が需要額以上に伸びたために、地方交付税が、その分減額となっています。
地方交付税の減額にともなって、臨時財政対策債の限度額も減額になります。守口市の当初予算では18億6千8百万円としていましたが、総務省が示した限度額は17億6千6百万円と1億円余の減少となっています。
令和2年 | 令和元年 | 平成30年 | |
基準財政需要額 | 25,158,496 | 24,348,752 | 23,984,096 |
基準財政収入額 | 18,479,796 | 17,641,752 | 17,341,758 |
調整額 | 12,853 | 21,444 | 0 |
普通交付税 | 6,665,847 | 6,685,556 | 6,642,338 |
[2020.11.29] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
「百条委員会」調査報告書が賛成多数で採決
市民の批判に耐えうるのか!後世の歴史の検証に耐えうるのか!
9月30日守口市議会最終日に行われた、「百条委員会」の調査報告書に対する日本共産党の杉本議員の反対討論の後半部分をお知らせします。
不当要求対応マニュアルに副市長などが違反?
権限を逸脱した自宅待機命令をしたとされることについては、「市職員や副市長の心情としては、被申立人や西田府議による要求を受け入れなければ事態の収拾がつかないと考えていたものと考えるのが自然である」と、市の判断に過度に介入した被申立人及び西田府議の要求を受け入れたと、とらえられる文章の構成になっていいます。
あくまで、推測の域を出ないものですが、本当に市職員や副市長がそのように考えていたとすれば、平成31年2月に発表された「不当行為要求対応マニュアル」の中の「早く問題の解決を図ろうとしてその場逃れの安易な妥協はしない」という対応の心得を説いたものに自ら違反したことを認めることになります。
本当に職員や副市長は要求を受け入れなければ事態の収拾がつかないと考えていたのかどうか、ここは、慎重な言い回しが必要になっていると指摘しなければなりません。
同じように、「西田府議の言動によれば自宅待機を要求した背景には…(中略)…自ら招いた事態を収さめるために人事課職員の自宅待機を求めることは身勝手極まりない不合理なものといえる」と、被申立人でもない西田府議について、しかも、推測の域を出ないことを述べるには疑問があります。
また、市が判断すべき職員の出席に関し過度に介入した西田府議及び被申立人とひとくくりにされていますが、助川総務部長は「自宅待機命令につきましては西田府議が職員の特定、あと日時までについてやっておられますんで、自宅待機については西田府議がやっていると考えております。」と、明確に西田府議と被申立人とは区別し、西田府議が自宅待機命令を出したと証言しています。
報告案は「両名が本来市が判断すべき市職員の出席について過度に介入したもの」と述べていますが、この両名はだれとだれを指すのか明示していません。
もし、この両名が西田府議と維新市議団を指すとすれば、助川総務部長は虚偽の証言をしたことになります。
ことさら悪印象を与えるための文章構成は排除すべき
次に、再三にわたる謝罪要求を行ったとされることについてです。
副市長を「謝罪させるために午後10時に呼び出した」と述べていますが、保健所での話し合い時に既に副市長に謝罪を求めており、午後10時に敢えて呼び出したのではなく、副市長が帰宅していたために午後10時になったという経過は正確に描くべきです。
ことさら悪印象をつけるためにするような文言は排除されなければなりません。
また、ここでも「市職員や副市長はこれを受けて謝罪しなければ事態の収拾がつかないと考え謝罪した」と、述べていますが、先に述べたように「不当要求対応マニュアル」に反した行為を行ったことになります。
他の職員に範(はん)たる副市長や幹部職員、ましてやマニュアルを徹底する責任のある総務部長らがそのように考えたというのは非常に違和感を感じます。
最後に総括についてです。
議会は、地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を担うものとして、同じく住民から直接選挙された長(執行機関)と相互にけん制し合うことにより、地方自治の適正な運営を期することとされています。議会は、憲法第93条第1項の「議事機関」として置かれ、議員はその一員であり、当然、行政の執行についても調査し、誤りを正すことがその責務です。
記憶違い・思込みが原因、
確認していれば大きな問題に発展しなかった
今回の一連の行為は、被申立人及び人事課長並びに危機管理室長が、記憶違いや、思い込みのもとで行われたことにより拡大されたものです。
早い段階で保健所からどのような要請、もしくは指示があったのかを、市職員が検証しておれば連日にわたる事情聴取も、部長や副市長をも巻き込んだ大きな問題に発展しなかったものです。
さらに、維新市議が調査委員会が審査している最中にSNSで、委員の質問の論評をしたりして挑発とも取れることを行っていたことは違法ではないがあまりにも大人げないものであることも指摘しておかなければなりません。
今後、市職員、被申立人ら双方が、事実に基づいて真摯に対応し、意思の疎通を図ることを強く求めるものです。
以上の観点から、「辞職を勧告することが妥当である」との結論にはくみしません。
守口市議会で初めての「百条委員会」として、本当にこの報告書で市民の批判に耐えうるのでしょうか。後世の歴史の検証に耐えうるのでしょうか。気分感情を抜きにした、公平で公正な調査報告書といえるのでしょうか。70数年の守口市議会の歴史の中でこの報告書はどのような評価を受けるのでしょうか。
今、私はそのような畏(おそ)れの中で反対討論を行っています。
市民から選出された議員に、議員として失格の宣言をするには、あまりにもその理由が薄弱であると思います。被申立人一人一人は一連の行為への関与は強弱があり、本調査報告書は一人一人に対して丁寧で綿密な検証を行っておらず、一括りにしての結論は、あまりにも乱暴で粗雑です。辞職勧告は断じて行うべきではありません。
[2020.11.29] -[インフォメーション・新守口・議会報告]
令和元年度の決算の概要で財政は健全であると守口市
臨時財政対策債(赤字公債)の残高は270億円にも上る!
平成29年度~令和元年度 交付税と臨時財政対策債 単位千円 | |||
平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 | |
臨時財政対策債 | 2,515,905 | 2,340,162 | 1,938,744 |
普通交付税 | 6,542,499 | 6,642,338 | 6,685,556 |
守口市が公表している「令和元年度決算の概」要では、「地方交付税の代替財源である臨時財政対策債の発行額は、19億3千8百74万円で対前年度比9千6百29万円(4.7%)の減となり、2年連続で発行額は減少しました。」と、臨時財政対策債の発行について述べていますが、なぜ2年連続で減少したのかを書いていません。
まるで、守口市が自らの意思で減額させたかのように錯覚させるように書かれていますが、国が、各地方自治体に示している臨時財政対策債の発行限度額が減少しているのです。守口市は、国の示す限度額いっぱいに借金を行った結果、減少したというだけのことです。自らの意思で減少させたわけでは全くありません。
臨時財政対策債は、地方交付税の代替として平成13年に創設されたもので、建設公債と違い、財源不足を補う「赤字公債」です。
総務省が言うように臨時財政対策債は地方が立て替え払いする地方交付税といった見方もできますが、後年度に地方交付税で措置されるとはいえ、臨時財政対策債の債務を返済するのは、発行体である地方自治体です。
また、その債務の返済額については、基準財政需要額に算入し、交付税として措置すると総務省は言いますが、人口減少によって各行政項目の基準財政需要額が減少すれば、元利償還金相当額を交付税措置したとしても、地方交付税の交付金額は純増することにはなりません。
各自治体の人口減少が深刻化する今、現実味を帯びた問題となっています。「黒字」を出すためだけに借金するのではなく、将来の負担を見据えた財政構造の改革こそが求められています。