こんにちは。守口市会議員団です。
[2014.4.14] -[議会報告]
2日目のトップバッターではございますが、既に全体では第5順位ということで、前回御質問の方と幾つか質問が重複しようかとは存じますが、角度を変えて質問を行いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
ここ何年か、改革、改革という言葉がもてはやされ、何かいいことをやるかのような錯覚を覚えさせられます。しかし、改革とは制度や機構、組織を改めるということですから常に前向きでいいことばかりとは限りません。いや、むしろ歴史的に見れば、為政者の言う上からの改革というのは、国民、市民に痛みや我慢を押しつけることのほうが圧倒的に多かったように思われます。そして、最近の悪い風潮として、改革の内容や中身ではなく、改革すること自体に絶対の価値を置きたがる傾向があるようです。それを利用して有権者にアピールすることもできるし、うまくいかなかったら反対派に責任を押しつけることができるからです。
しかし、地方行政というものは、地方自治法の本旨にのっとり、市民が幸せに暮らせるように応援するためにあります。誰かにアピールするためでもなく、誰かに迎合するためでもなく、地道に一つ一つの施策が市民のためになるかどうかをリアルに判断し、その施策を最小の経費で最大の効果を上げるために毎日努力をするものであると考えます。以下、その立場で日本共産党守口市会議員団を代表して、市長の市政運営方針及び平成26年度予算案に対し質問をしてまいります。
まず、消費税の税率引き上げに関してであります。
平成26年1月24日付総務省自治税務局長通知、引き上げ分に係る地方消費税税収の使途の明確化についてでは、「社会保障税一体改革大綱において消費税税収については、その使途を明確にし、官の肥大化には使わず、全て国民に還元し、社会保障の財源とする」とされました。これを踏まえ、「国分の消費税収については全額社会保障4経費に充てることとされ、引き上げ分の地方消費税収を全て社会保障施策に要する経費に充て、事務費や事務職員の人件費等には充てないようにするとともに、引き上げ分の地方消費税収の上記経費への充当について予算書や決算書の説明資料等において明示していただきますようお願いいたします」と予算書の説明資料の中に地方消費税の増額の金額及び使途について明記するように求めていますが、本市の予算書及び説明書には記載されていませんが、一体なぜでしょうか。きちんと記載して市民に消費税率引き上げ分がどのように社会保障費に使われているかを明らかにする必要があります。その意味から、新年度の地方消費税交付金は昨年度と比して2億9,000万円増額されていますが、このうち税率引き上げによる増額は幾らで、どの社会保障施策の項目にどのように配分されているのかお示し願いたい。
次に、地域の元気創造事業費についてお伺いします。
平成26年度地方財政計画には、地方交付税算定に当たり財政需要の中に新たに地域の元気創造事業費なるものを設定しています。算定方法の中にある経常態容補正Ⅰは行革努力分ですが、6つの項目を挙げ、それにそれぞれ補正系数を乗じてプラスしたものに市町村分2,250億円を乗じたものとなっています。その中のBのラスパイレス指数は昨年7月1日が基準となっています。昨年、国家公務員並みに地方公務員の給与を平均7.8%カットしなければ国のペナルティーがあると騒いでいましたが、26年度地方財政計画にはそれらしいものはここに出てくるだけで、他にはペナルティーらしきものは見当たりません。これ以外で26年度地方財政計画や地方交付税など国の地方への施策の中で地方公務員の給与カットに関するペナルティー条項はどのようになっているかお示しを願いたい。
本市は、市長の判断で25年10月から国の基準どおり給与カットを行いましたが、ペナルティーを避けることはできなかったのであります。それは給与カットのタイミングがずれたからであり、職員の給与カットで職員に我慢を押しつけながらも、市長の判断で何の効果もなかった時期にカットを行ったと言わざるを得ません。そこで、7月1日現在のラスパイレス指数の差額で地域の元気創造事業費にどれだけの悪影響が出たのかをお示し願いたい。
次に、市債についてお伺いいたします。
守口市の単年度で過去最高の市債発行額は、保健センター建設や高度処理水導入による平成8年の91億6,000万円で、そのときの市債残高は546億7,000万円と、いずれも最高でした。平成19年の財政危機のときでも市債総額は472億円でしかありませんでした。歴代市長は、市債の新規発行を極力抑え後年度負担を避けてきましたが、西端市長になって堰を切ったように市債の発行、いわゆる借金を増額し続けています。昨年12月の5号補正予算による最終の予算ベースでの市債発行額は134億8,000万円、これは守口市始まって以来、歴代市長の中で断トツの最高額です。1年間で100億円をはるかに超える額の借金を行ったのは初めてです。そして、平成26年度予算参考資料によれば、平成26年度末の借金残高は596億2,000万円になると、もう一方で標準財政規模の2年分の600億円にものぼろうという驚愕するような額が明記されています。これだけ借金を重ねて後年度負担は大丈夫なのか、これをお示し願いたい。
市債の中身を見ると、新規発行は市債収入の増加による普通交付税の減額に合わせて臨時財政対策債が昨年度当初予算比で2億円減額されていますが、建物を取り壊すだけで何も資産を形成しない、いわゆる赤字市債が5億2,500万円も計上されています。建物除去の起債制度は26年度限りではありません。いたずらに暴走せずに制限速度を守って、つまり慎重に議論を重ねてから結論を出すべきであると考えますが、どうでしょうか。
次に、公共施設等総合管理計画について質問します。
建物解体に地方債を充当するには公共施設等総合管理計画を策定しなければなりません。26年度予算に300万円がコンサルタントへの委託料として計上されています。ちなみに、市長は市政運営方針で、「公共施設の全体の状況を把握し、改築、統廃合、長寿命化など計画的に行うことにより財政負担を軽減、平準化するために計画を策定する。なお、この計画に基づく公共施設の除去費等につきましては特例措置として地方債の充当が認められています」と述べましたが、全く逆のことを言っておられます。国の地方財政計画や通知、指針などを少し読めばわかることを、なぜこんな間違った言い方をするのか、私には理解できません。
本当は地方財政法によって赤字地方債の発行は原則としてできませんが、地方自治体の公共施設が古くなっても解体費用が捻出できずに困っている団体が多いことに鑑み、公共施設等総合管理計画を策定した地方公共団体に限り特例として解体費用に地方債の発行を認めるとしたものです。つまり、解体費用に地方債を充当する条件として公共施設等総合管理計画を策定することを義務づけたのであります。
ついでに市政方針運営の誤りを指摘すれば、生活保護についても市長は不正受給の防止など生活保護の適正化に取り組んでまいりましたこともあり、平成25年度には減少に転じたものと、平成25年度に減少したかのように言っていますが、そんな事実はありません。平成25年度は平成24年度当初予算比で3億円ほど減らした予算を組みましたが、途中で不足したため、結局補正予算を組み、最終的には平成24年度比では3億3,000万円増加することになっています。当初予算同士を比較しても何の意味もありません。みずからが編成した予算であるからわかっているはずですが、平成25年度に生活保護費が減少に転じた事実はどこにもないということを指摘しておきます。市政運営方針ですから不正確な表現は信頼性を損ないます。正確に述べることが肝要であります。
それはさておき、総務省の指針案によれば、公共施設等総合管理計画に記載すべき事項として、保有施設の現状では全ての公共施設等を対象に現状や課題を客観的に把握、分析した内容、施設全体の管理に関する基本方針、施設の類型ごとの基本方針などを列挙しています。施設全体の管理に関する基本的な方針では、計画期間は10年以上とすることが望ましく、財政収支の見通しを踏まえ、施設等の新設、更新、維持管理等が可能な状況にあるか等、現状や課題に対する認識を記載し、統廃合や長寿命化、安全性の確保など、どのように保有する公共施設等を管理していくかについて現状を踏まえた適正管理に関する6つの基本方針を実現するための人員体制の構築方針に触れつつ、つくるように求めています。計画の進捗状況についての評価の実施について記載し、評価結果等の議会への報告や公表方法についても記載することにしています。また、計画策定に当たっての留意事項として、議会や住民との情報を共有することが大切で、公共施設等の最適な配置を検討するに当たっては、議会や住民への十分な情報提供を行っていくこととしています。
そこでお尋ねをしますが、耐震、老朽度調査はどのように行うつもりでしょうか。計画策定の委託料と解体費用は予算計上されていますが、調査費用はどこにも計上されていません。まさか調査もせずに新耐震以後の建設物か否かの判断で調査完了とするつもりではないでしょう。
また、同計画は、議会や市民に公表することが求められているが、どのように進めていくのか、さらには、作成される同計画は平成23年2月に中間報告という形で公表された公共施設のあり方についてとの関連をどのように考えればいいのか、あわせてお示しをいただきたい。
次に、西郷通の社会教育福祉関連施設用地の売却についてお尋ねをします。
借金で購入した財産のうち、西郷通の社会教育福祉関連施設用地があります。面積は4,606平米、土地開発公社解散に伴い代物弁済で手に入れたものですが、これも20億2,900万円を金融機関から借り入れています。2年据え置きの20年償還です。この土地を市民の税金2,000万円をかけて下水道の移設を行った上で売却するとしていますが、売却した後も借金返済が残ります。据え置き期間が過ぎ、残り18年間土地もないのに借金返済だけが続くという奇妙なことになってしまいます。
土地開発公社解散時の評価額は6億5,400万円でしたが、予算計上額は5億5,000万円と、わずか2年で1億円も評価額が下がっているときに、なぜ売却をするのですか。売却したお金を減債基金に積んでも根本的な説明にはなりません。かえって自由に使えるお金ではないということの証であり、市民サービスにも使えない売却益は、今必要ないのではないですか。取得価格をはるかに下回り、売却しても債務が残り、借金を返していかなければならない、何ひとついいことのない思いをしてまで市民の財産を一体何のために売却をするのか。守口市は土地を高く買って民間事業者に安く払い下げる慈善事業でもしているつもりなのか、常識では考えられないことであると厳しく指摘をしなければなりません。後ほど述べますが、地域コミュニティ拠点施設は市有財産の活用を考えているようですが、市有財産である土地は有効活用を考えれば幾らでもあります。財政が逼迫し、財政危機の緊急時には土地の売却による現金の確保も必要ではありましたが、一定の回復を行い、庁舎整備までが議題にのぼるほどになった今、土地の売却は厳に慎むべきであるが、どうでしょうか。
次に、民間委託と経常収支比率の観点についてお伺いします。
さて、経常収支比率という指標があります。経常収支比率は人件費や扶助費、公債費、物件費など経常経費を経常一般財源等で除し100を乗じたもので、財政危機の指標ではなく財政の硬直度をあらわしています。つまり、税や交付税など経常一般財源をどのぐらい投資的経費に回せるかという指標です。守口市の財政状況を見ると人件費の占める割合は平成元年45.7%であったものが平成24年の決算では29.9%と著しく減少し、扶助費が5.6%から15.4%と伸び、物件費も8%から11%にと2桁に乗りました。
市長は、平成23年9月定例会で私の質問に答えて、「経常収支比率が高く、硬直化している状態でございます。その中身について、行財政改革を進めることにより、弾力性のある財政状況に変化させることで本市に財政的な余力が生まれ、持続可能な安定的な新しい事業展開が可能になると考えており、そのことが私の考える財政再建でございます」とはっきりと述べ、高い経常収支比率を引き下げることが市長の財政再建だと述べているわけです。
では、本当に市長は経常収支比率を下げる施策を展開しているでしょうか。私は全く逆行していると指摘せざるを得ません。それは市長が、がむしゃらに進めている民間委託の強行であります。普通のやり方は、正規職員の退職に合わせて職員不補充を行いながら民間委託に切りかえていくのが人事政策上も財政上も悪影響を極力避けるやり方であります。もちろん、そこには市民サービスを後退させない、拡充するという大前提があります。しかし、西端市長はスピード感を持ってとか、何の計算も大義もなく、ただ民でできるものは民でという根拠のない民間委託万能論に立って、退職者もいないのに職員の職種変更を行ってでも民間委託を進めています。
25年度は、ごみ収集の職員がいるにもかかわらず収集車8台を民間に委託し委託料をふやしました。学校給食も保育所給食も道路、公園維持管理業務も全て人件費は減らずに委託料だけが増額になりました。そして、新年度も学校校務員、そして27年4月からはごみ収集をさらにと、なぜそんなに民間委託を急ぐのか全く理解できません。委託をしても経費削減どころか増額されるのです。何の財政効果も生まないどころか、財政の硬直化を招くのです。これはスピードが早いという代物ではなく、もはや暴走であると言わざるを得ません。いくら職種変更しても、その職員をその職場から減らしても総体としての職員数も人件費も減りません。人件費は減らないのに委託料がふえる、物件費がふえる、経常経費がふえるのです。経常経費がふえれば当然経常収支比率は上がります。市長の言う財政再建とは全く逆の道を突っ走っているのがわかるでしょう。
そして、そもそもの疑問は、労働法制上は職種変更を行うには本人の同意が必ず必要です。しかし、それだけではなく、職種変更を行わなければならない合理的な理由も必要とされています。民間委託をすることは、その合理的理由に当たるのでしょうか。さまざまな判例は、是とするものもあれば否とするものもあります。地方公務員は、それぞれ職種に応じた採用試験があり、それをクリアして採用されているものです。市の人事施策としてこれまでの採用試験のあり方の根本が問われている問題と考えますが、市長の見解を伺います。また、市長の言う財政再建は経常収支比率を低くすることと言いながら、なぜ逆行するのかお尋ねをするものです。
さて、広報のリニューアルについてお伺いします。
それまでカラー刷りで毎月2回発行していた守口市の広報紙が毎月1回発行、2色刷りになったのは財政危機対策指針素案により当時の財政危機を少しでも改善するために行ったものです。カラーA4版冊子形式にするよりも月2回発行に戻すのが先決だと考えます。スピード感を持ってという急に思いついて急に行う事業は増加している今日、市民にお知らせし、周知するためには月1回の発行では間に合わないこともたびたびです。どうせお金をかけるのなら発行回数増のほうが市民のためになります。市長の見解をお伺いします。
次に、地域コミュニティ拠点施設整備事業についてお伺いをいたします。
地域コミュニティ拠点施設整備ではワークショップ等を行い、地域住民の要望、意見を取り入れるとしていますが、地域住民とは一体誰を指すのか。町内会や自治会などの地縁団体だけではなく、福祉や医療や教育、ボランティア団体などのNPOや要求で集まる各種サークルの意見も取り入れてこそコミュニティと言えます。当然、(仮称)運営協議会を構成する一員にも団体の代表者を加え、公民館の運営委員会のような地縁団体だけではない新しい運営協議会にすべきであると考えますが、どうでしょうか。
また、ハードの面で言えば最初の施設でありますが、突然、想定とは言いながら、旧藤田中学校跡地という箇所づけが行われています。本当に旧藤田中学校跡地を候補地とするならば、地域コミュニティ拠点施設基本計画(素案)でも基準敷地面積は3,000平方メートルが必要としているのですから、少なくともその面積は先に確保すべきであったはずです。
ところが、旧藤田中学校跡地は民間への売却面積を先に決めたため、地域コミュニティ拠点施設の整備面積に制限がかかってしまっています。こんなことをしておいて旧藤田中学校跡地を候補地として想定するというのは、極めて中途半端、計画性のかけらもないということになります。そもそも3月7日までパブリックコメントを募集しておきながら、2月25日に施設建築の場所を特定するようなやり方でいいのでしょうか。そして、なぜ旧藤田中学校跡地なのか。梶、金田公民館用地というのもありますが、なぜほかの市有財産の土地ではだめなのか。総合的な計画から検討されたものではないことは容易に推測できますが、どのように候補地を検討したのか、その経緯についてお示しをください。
加えてお尋ねをしなければなりません。守口市地域コミュニティ拠点施設検討懇話会答申は、地域コミュニティ拠点施設は地域コミュニティの基本である小学校区のまとまりや道路、鉄道網、土地利用などの都市構造に配慮しつつ、市全体で3館から5館程度配置することが適当と考えるなど、各館の規模や機能など各館一律ではなく広域レベル内における人口や地域特性などを考慮して決定すべきと考えるとしています。第1段が旧藤田中学校跡地であるなら、残る2から4館の施設場所はどこになるのか、東部エリア、中部エリア、南部エリアごとにお示しをください。全体計画は何館整備し、それぞれどのような特質を持った施設になるのか、社会教育、生涯学習機能や図書機能はどれぐらいのボリュームになるのかなど、その全貌を明らかにしていただきたい。そして、東部エリアを最初に着手することになった経緯についても明らかにしていただきたい。
また、地域コミュニティ拠点施設ネットワークとは何か、地域館は何か、電子図書館ネットワークの具体的な整備計画についてもあわせてお示しをください。老人センターでの入浴サービスの廃止のときにはいろいろ議論があって、コミュニティセンターで確保も可能ということになっていましたが、当然最初のコミセンには入浴サービスがあると理解するが、どうでしょうか。
次に、市役所庁舎についてお伺いをいたします。
ところで、市長は昨年秋に庁舎整備プロジェクトチームを発足させ、市政運営方針でも「早期に新庁舎の整備が必要である。議会との連携を図りながら検討を深めてまいる」とされていますが、肝心な点が抜けています。議会との連携はもちろんですが、地域コミュニティ拠点施設においても地域住民等のワークショップで意見を出し合ってもらおうとしていますが、最も市民に身近で市民に親しんでいただく庁舎についてこそ市民の意見を反映させるべきであると考えます。市民の意見をどのように反映させていくのか。さらには、南海トラフ巨大地震の発生に備えると言いながら、災害対策の専門家や建築、設備等の専門家の意見はどのように把握していくのか。当然、審議会か懇話会等の議論を積み上げて新庁舎のあり方を検討していくことになると思いますが、そのための予算措置が26年度当初予算に全くないというのは一体どういうことなのか、お示しをいただきたい。
桜町団地店舗の消防設備に不備があると長年指摘されていたものを26年度にやっと改善することになりました。消防の立入検査で指摘され、当該団地の店舗の消防体制は違法状態であったにもかかわらず、285万円の費用が捻出できず、市民を危険な状態に置いていたことになります。なぜ今まで放置されていたのでしょうか。地震が来ると危険だ。一刻も早い耐震化が求められる。南海トラフ巨大地震はいつあるかわからない。対応が急がれると阪神大震災や東北大震災の教訓として、地震対策はとりわけ議論になりますが、火災は地震よりも発生率が高いものです。わずか285万円の資金が捻出できなくて放置しておいたことは言語道断であります。明快な答弁をお願いします。
次に、大枝公園の再整備についてお伺いします。
突然、スポーツ防災公園として基本計画を策定するとしていますが、なぜ防災公園なのでしょうか。防災公園として国土交通省の補助を受けるためには、まず地域防災計画等に位置づけられたもので、まず地域防災計画でいっときと書く一時避難所ではなく、ひとつぎと書く一次避難所として位置づけられ、一次避難地は対象地域や都市公園以外の避難地を含めた歩行距離500メートル以内の避難圏域内に人口1人当たり2平方メートルが確保されていないことなど、さまざまな要件を満たすことが必要になります。
ところが、守口市地域防災計画におくれが生じていることを市長自身が市政運営方針で認めながら、同じ市政運営方針で防災公園のアドバルーンをあげるのは非常に違和感を覚えるものです。市の防災計画と防災公園としての大枝公園の再整備との関連、位置づけはどのようになるのかお示しをいただきたい。また、全体計画は何年で総費用は現在の予定で幾らになるのかもあわせてお示しをいただきたい。
もともと大枝公園は京阪池を埋め立てたものですから南海トラフ巨大地震による液状化の心配はないのでしょうか。液状化の起こりやすい地形として7項目ほどが専門家によって指摘されていますが、その中の1つが旧河道、旧池沼です。本当に大枝公園は第一次避難所として防災公園として適正であるのか、液状化は発生しないという科学的見地はあるのか、お答えをいただきたい。
子ども医療費の助成拡充についてお伺いします。
子ども医療費、乳幼児医療費助成制度について、市長は「検討してまいります」と市政運営方針で述べられました。市政運営方針も当初予算も基本的には平成26年度1年間の方針を述べ明らかにするものです。そこで検討するという言葉が出るとは思いもしなかったし、非常に違和感を覚えました。地方自治体は基本的には単年度予算主義ですから、議会質問に対する答弁ではありませんから市政運営方針で早急に検討するというのは予算編成の甘さをあらわしているというふうに言わざるを得ません。26年度予算編成方針は昨年10月末に公表され、それ以後、各事業課と企画財政が長時間かけて当初予算に至ったものと思っていましたが、どうもそうではないらしいということがわかりました。ともあれ、現時点で乳幼児医療費助成制度、子ども医療費助成の拡充ができないのは何が障害になっているのか、当初予算でできない財源が年度途中でどうしてできるのか、非常に興味深いものがあります。ぜひ御教授願いたい。
消防団の安全確保機材の支援についてお伺いします。
大阪府は26年度予算の新規事業で南海トラフ巨大地震の被害想定を受け、津波等から逃げる対策を促進するため、消防団や自主防災組織の充実、強化による地域防災力の向上を掲げています。具体的には地域防災力の向上に向けた消防団活性化推進事業として消防団の安全確保装備、ライフジャケット等の整備を支援し、防災訓練の実施を促すとしています。ライフジャケット等の安全確保装備の整備は補助率2分の1、補助限度額25万円で平成26年度から28年度の3年間で全市町村を対象にしています。本市の新規施策にはこのことが取り入れられていませんが、それはなぜでしょうか。今後どのように消防団の安全確保の整備を行っていくのかをお示しをください。
次に、国保収納推進員雇い止めについて質問します。
国民健康保険料収納推進員については、保険料の収納環境の整備のため昭和40年4月に個別訪問徴収を行う国民健康保険料徴収員制度として創設されて以来、保険料徴収において大きな役割を果たしてきました。しかし、平成24年度末をもって国民健康保険料の訪問徴収事務を廃止し、この事務事業の見直しの中で、平成25年度の推進員の業務については、これまで訪問徴収を行っていた世帯に対し、口座振替による保険料の収納の奨励等、収納の促進に係る所要の移行事務を行っていきます。ついては、この移行事務も終了したことから、特別報酬の支給対象から国民健康保険料収納推進員を除外するとしています。
そこで、第1の疑問でありますが、収納推進員について条例、規則の定めがあるにもかかわらず、平成25年度は条例、規則どおりの仕事をさせていないということは一体どういうことなのでしょうか。あわせて、条例どおりの報酬を支払っていないのは給与条例主義に反するのではないか。
第2の疑問であります。職員団体とこの件に関する交渉は、平成25年3月22日以降拒否しています。これは地公法55条違反に当たるのではありませんか。労使の交渉の公開どころか団体交渉そのもの自体を拒否しているのが実態ではないでしょうか。
3つ目の疑問であります。民間企業で大問題になっているリストラを前提とした、いわゆる追い出し部屋が地方公共団体という守口市の庁舎の一角に存在していたという事実を私はつい最近まで知ることができなかった。痛恨の念に堪えません。8名の収納員の勤務時間、勤務場所は1階国民健康保険課の東の奥の小部屋で、そこで本来の国民健康保険料収納推進員とは違った仕事に従事されています。条例にもない昨年4月から単に起案処理された11項目の仕事に従事されているわけですが、どのぐらいの成果が上がったのでしょうか。この1年間それぞれ何世帯に働きかけて、どれぐらいの成果が上がったのか、きちんとした数字でお示しをください。
この件に関する最後の質問ですが、収納員の仕事が終了と同時に8名の方は雇い止めになりますが、そもそもこの雇い止めは法律上有効なのでしょうか。言うまでもなく、有期労働契約に関する裁判では、有名な東芝柳町工場事件雇い止め裁判があります。平成25年3月13日起案の「平成25年国民健康保険収納員の業務について」に対し当時の総務部長が、特に添付した書類に有期労働契約の締結、更新及び雇い止めの基準についてというパンフレットがあり、その中にも最高裁の判例が紹介されており、人事の責任者として雇い止めは法的に問題があることを指摘し、市長に一考を促した形跡が見られます。労使間の問題は基本的に第一義的にも執行機関にあります。議決機関である議会に執行機関の内部の問題を持ち込まないことを、ぜひこの場で約束をしていただきたい。
次に、市民園芸村貸し農園についてお伺いします。
市民園芸村でありますが、最後の貸し農園、市民園芸村がこの3月末をもって終了します。しかしながら、自然に親しみたい、土に親しみ作物を育ててみたいという市民の要求は、依然根強いものがあります。一方、農地を所有し農業を営んでおられる方の中には、貸し出しをして市民に楽しんでほしいという方もおられます。農地法や税法の関係で大きな障害がそこには横たわって、簡単にそのことが実現できないのが現実でもあります。そこで、地方公共団体である守口市が公用として農地を借り上げ、市民に貸し出しをするということはできないのでしょうか。地方公共団体の公用名目で税務署や農林水産省とも交渉し、その障害を取り除けば農地の所有者の方にも市民にも大変喜ばれると考えますが、ぜひ検討していただきたいと思います。
梶小学校の耐震補強についてお伺いします。
梶小学校4階建てを2階建てに減築してでも耐震補強を行う意味が、私には全くわかりません。耐震補強で建築物の寿命が延びるわけでもない。減築より建てかえのほうが耐用年数との関係でも費用の関係でも圧倒的に有効であると考えます。なぜ減築に固執をするのか、端的にお示しを願いたい。
児童福祉施設、幼児教育施設の耐震補強についてお伺いします。
小・中学校の施設は一部を除いては、ほぼ耐震補強工事が完了しつつあります。国の学校施設の耐震化の推進事業により推進したため、一般財源の負担は驚くほど少なくて済みました。少なくとも「もりぐち改革ビジョン」(案)に計上されていた金額を大幅に下回ったのは事実であり、改めて国の施策のいかんによって地方自治体の財政や施策が左右されるということが示されたものです。
さて、一般財源負担が少なくて学校施設の耐震化が進み、当初統廃合する学校は耐震補強の予定はなかったが、児童・生徒の安全のためということで26年度も耐震補強や実施設計の予算が計上されています。ところが、同じ子どもの施設である幼稚園や公立保育園などは一向に耐震補強事業にとりかかろうとしません。とりわけ、福祉施設は国の財政支援が少なく、そのためであろうかとも考えられますが、国の財政支援があろうとなかろうと子どもの命は皆同じであります。市長が本当に子どもたちの命を守るために施設の耐震を進めるというのであれば、児童福祉施設の耐震補強を学校施設と同じようなスピードで推進すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
最後に、待機児童ゼロ宣言についてお伺いします。
私は財政効果だけで保育所や幼稚園の議論を行った首長を見たのは初めてであります。児童福祉や幼児教育に対する視線の冷たさを感じざるを得ません。公立保育所や幼稚園の財政効率を高めれば、乳幼児医療費助成などの子育ての財源が生まれてくるかのような議論は、子育て支援にかける費用を限定し、あれかこれかの選択を迫るもので、全くの論外と言わなければなりません。むしろ、保育所が定員割れをしていることを問題にするのであれば、年齢ごとの定員を見直し、待機児童解消を行い、全国に向けて守口市待機児童ゼロ宣言を発信し、保育所入所待ちに悩む若い世代の流入を図るべきではないでしょうか。守口市では待機児童は生みません。安心して子育てしながら働けるまち、それが守口ですと。それこそがまちの活性化と元気を取り戻すために守口市が取り組むべき課題であると考えますが、どうでしょうか。
さて、質問を終えるに当たり、郷土を愛し、郷土を守るためには、真実を述べる勇気が必要であることを中国の故事を引用して訴えたいと存じます。史記・秦の始皇帝本紀中に述べられている逸話であります。秦の始皇帝、政が亡くなった後を継いだ二世皇帝、胡亥は酒色におぼれ、じだらくな毎日を送っていたため、宦官の一人である趙高が絶大な権力を握ってしまいました。みずからの権力を誇示するために、ある日、趙高は鹿を連れて来て馬を献上しますと言います。胡亥は馬だと思ったが周りの臣下は趙高の権力をおそれ、馬でございますと言う者もいた。鹿でございますと言った者は、のち無実の罪で殺されました。以上の故事を踏まえ「鹿を指して馬と為す」は、威圧をもって間違いを押しつける意味に使われるようになりました。その後、秦では宦官趙高に逆らう者は一人もいなくなり、趙高の言うがままになり、群臣、百官は真実を言わなくなってしまった。さしもの強国であった秦は乱れ、弱体化していき、とうとう漢の劉邦、楚の項羽によって滅ぼされてしまいました。居並ぶ群臣、百官よ、真実を語れ。威圧と権力に屈することなかれ。郷土を愛し守るために顔を上げよ。みずからをおとしめるなかれ。草莽の民よ、忠義の臣を殺すな。正義と真理ののろしを上げよ。炎は燎原の火のごとく世を多い、必ず天へと届くであろう。
以上、質問を終わります。(拍手)